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中国スマホメーカーの選び方!【各メーカーを解説】

中国スマホガジェット批評

はいどうもーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

皆さんは中国スマホメーカーに対して、どのようなイメージをお持ちですか?数年前まで、中国メーカーは安かろう悪かろうというイメージでしたが、今やハイエンドモデルは世界の最先端を行く端末をたくさん出しています。今回はそんな中国のスマートフォンメーカーをご紹介していきたいと思います。

Xiaomi (小米科技)

現在、中国メーカーで最もシェアが高いのがシャオミです。ここ数年で急成長しました。日本にも進出しており、日本ではミドル・ローエンド端末を販売。特にSIMフリースマホにおいては後述するOPPOと並んで売れています。ハイエンド端末は日本市場には投入されていないものの、最近では折り畳みスマホや大型のカメラを搭載した端末を販売するなど、技術力という面でもどんどん高くなってきています。現在、世界のシェアはAppleを抜いて、Samsungに次ぐ第2位。2021年6月においてはそのSamsungをも追い抜き、ついに世界1位となりました。また日本においても、2021年上半期のAndroidスマホ売上ランキングにおいて、Redmi 9Tがトップになりました。また、Xiaomiはスマホ以外にも様々な家電製品を販売しています。日本国内向けにはスマートウォッチやイヤホン、空気清浄機などを投入しています。海外ではさらにテレビやノートパソコン、Wi-Fiルーター、洗濯機、炊飯器などの家電製品はもちろん、さらにおもちゃ、ベビーカー、サングラス、リュック、エコバッグ、果てはお箸など、ありとあらゆる製品を展開しています。ただ意外にも、中国国内のスマホのシェアは第3位となっています。

そんなXiaomiの創業はなんと2010年。わずか10年あまりで世界一に肩を並べるメーカーになったわけです。創業者・CEOの雷軍氏は、中国国内で絶大な人気を誇るカリスマ経営者として知られています。日本への進出は2019年。ちょうど日本で格安SIMがどんどん普及し始めた時期でもあり、日本でも順調にシェアを拡大してきました。

中国スマホ
シャオミのフラッグシップモデル「Mi 11 Ultra」

そういう筆者もXiaomi製端末を2つ買いました。(いずれも国内向けの端末ではありませんが・・・)Xiaomi端末の特徴はやはりコストパフォーマンスに優れているということです。中国メーカーは全体的にコスパに優れていますが、特にXiaomiは素晴らしいです。また、シャオミは特にスピーカーの音質にこだわっているという印象を受けます。上位モデルでは有名な音響メーカー「harman/kardon」監修のスピーカーを搭載したり、日本に投入されている比較的廉価な端末でもステレオスピーカーを搭載しています。また、カメラに関してもXiaomiは良いです。私はXiaomiのフラッグシップモデルである「Mi11 Ultra」を持っていますが、やはりカメラの性能に関しては世界一でないにしてもとても良いと思います。これは日本に投入されている廉価端末でも、同価格帯のシャープやソニーなどの端末と比較してもレベルが高いと思います。Xiaomiのスマホは「MIUI」というAndroid系のカスタムOSを搭載しています。MIUIの特徴はとにかくカスタマイズ性に富んでいるということ。テーマも変えられますし、その他にも事細かに設定できます。筆者は2台も買っているのにも関わらず、そこらへんの設定についてはよくわかっていません・・・めちゃくちゃ設定できる項目多いので・・・。それから、日本版の端末では関係ないんですが、海外版の端末において、ほぼ全機種でVoLTEの開放が簡単にできるのはXiaomiくらいです。

端末紹介 Mi11 Lite 5G

2021年3月に中国・グローバルで発表され、7月に日本での販売も開始されました。これまでXiaomiは3万円台以下のローエンド端末が中心でしたが、このMi11 Liteは定価が4.4万円と、Xiaomiび日本版端末の中では比較的値段が高いです。この端末の最大の特徴は、この値段にしては超強力なSoCを搭載しているという点。「Snapdragon780G」というSoCですが、これは現在最高峰のSoCである「Snapdragon888」と同じSamsungの5nmというプロセスルールで製造されており、ミドル帯のスマホにおいては最も性能が高いと評価されています。スマホの性能を測るツール「AnTuTuベンチマーク」においては、およそ52万点と、2年前のハイエンドSoCであるSnapdragon855とほぼ同程度の数値を叩き出しました。また、このMi11 Liteは軽さと薄さも特徴的です。厚さは6.8mm、重さは159gと、これは他のスマホと比較しても非常に軽くて薄いです。また、おサイフケータイとも言われるFelicaも搭載しています。現在のコスパスマホ市場においては非常に優秀なスマホだと思います。

OPPO (欧珀) /OnePlus (一加)

現在、日本のSIMフリースマホ業界において、Xiaomiとの熾烈なシェア争いをしているのがOPPOです。最近では指原さんや木梨さんを起用したテレビCMもよく見ますよね。これは芸能人を起用したりテレビCMを流さないXiaomiの戦略とは対照的です。2021年の4月・5月期においては、世界シェアが第二位となっています。OPPOは世界的にもXiaomiと熾烈なライバル争いを繰り広げており、Xiaomiとともに最近一気にシェアを広げました。時期により若干の変動はありますが、OPPOはだいたい世界第3位のスマホメーカーと言われています。ちなみに中国国内では、Xiaomiより上でほぼずっと首位を走り続けているメーカーです。

OPPOの創業は2003年。もともと電子機器を製造していた歩歩高(BBK)という会社の子会社として設立されました。ちなみに後述するvivoもBBKの子会社として設立された会社です。2008年にフィーチャーホンの製造を開始。2011年にはスマートフォン事業に参入します。スマホに参入したのはXiaomiとほぼ同時期なんですね。2013年には、プレミアム部門を分社化し「OnePlus」を設立。このOneplusは一時期フラッグシップキラーとして絶大な人気を誇っていたのですが、最新のOnePlus9シリーズの評価は低く、売り上げも低迷しています。OSも独自のOxygen OSを搭載していましたが、すでに中国国内向けの一部の端末では、OPPOと同じColor OSが搭載されています。さらに2018年にはOPPOからRealmeという、若者向けのブランドを分社化しました。こちらは後述します。

現在、BBKグループにはOPPO、Realme、Oneplus、vivoの4社があり、

合計すると世界一位のスマホメーカーグループです。

OPPOの日本市場への参入は2018年。日本ではXiaomiと同じくミドル・ローエンド帯端末を中心に投入しており、特に「Reno」シリーズはSIMフリー市場においてかなり売れているようです。2020年には社名を「OPPO Japan」から「オウガジャパン」に変更。基本的にはXiaomiと同じように、ローエンド・ミドル帯のスマホが中心ですが、Xiaomiとは違い、ハイエンドモデルの「Find X」シリーズも日本に投入しています。中国メーカーの中で、2021年のフラッグシップモデルを日本市場に投入しているのはOPPOのみです。また、Xiaomiとは違い積極的にテレビCMなどを流すなど、マーケティングにおいてはXiaomiとは真逆の戦略となっています。OPPOはXiaomiなどと並んで今、勢いがあるメーカーの一つですが、私は残念ながらOPPO端末を買ったことがありません。なんとなくいまいち決め手に欠けるというか、特にハイエンドモデルにはあまり魅力を感じません。いずれは買いたいのですが・・・。

OPPOの特徴としてまず挙げられるのが充電速度です。「Super VOOC」という独自規格を導入しており、最大120Wでの充電が可能です。他社でも120W充電できる端末はありますが、OPPOは特に充電に関して力を入れているというイメージです。ただ、問題としてはタスクキルがひどく、通知が来ないときがあるという点。中国向けの端末ならまだしも、日本向けの端末でも結構このタスクキルは起こるらしいです。

端末紹介 OPPO Reno 5 A

現在、Mi11 Liteと激しいシェア争いをしているのがこのOPPO Reno5 Aです。Snapdragon765Gを搭載し、カメラはクアッドカメラを搭載。Mi11 Liteと比較してSoCは劣るものの、カメラについてはこちらの方が上ではないかと思われます。780Gを搭載したMi11 Liteはなぜかゲームなどで動作がかなりカクカクしたりという不具合も報告されているので、案外変わらないのかもしれません。

Realme (真我)

前述のOPPOから2018年に独立したブランドです。中国国内でももちろん展開していますが、インドを中心に中国国外でも展開しており、インド市場では第4位、世界全体では第7位のスマホメーカーです。特徴はなんといっても若者向けに比較的低価格かつ奇抜なデザインの端末を多く投入しています。Realmeは独立が2018年と、比較的最近にできた会社ながら、ものすごい勢いでシェアを拡大しています。Realmeのテーマカラーは黄色。2021年には最高峰のSoCを搭載したRealme GTを発売しましたが、同じSnapdragon888を搭載したスマホより安い、5万円程度で買うことができます。OSはOPPOと同じColor OSを搭載していますが、OPPO版からさらにカスタムされているようです。

2020年に「OPPO Japan」が「オウガジャパン」に社名を変更したんですが、これはOPPOの「 欧 」とRealmeの「我」を合わせてオウガなのではないのか?近いうちに日本市場へRealmeが来るのではないのか?と思われました。そして2021年4月、ついにRealmeが日本市場へ参入。しかしRealmeの日本法人はオウガジャパンと全く異なる「シンガジャパン」という会社になりました。2021年8月現在、日本市場に投入しているのはスマートウォッチとイヤホンのみで、いずれもグローバル発売されているよりもかなり高い値段で販売されています。果たして今後スマホを日本市場に入れてくるか、注目ですね。

Huawei (華為)・Honor (栄耀)

言わずと知れた超有名中国スマホメーカーです。いろいろな意味で話題になり、知らない人はほぼいないでしょう。XiaomiやOPPOが勢力を拡大する前は、Apple、Samsungと並んで世界三大スマホメーカーの1つでした。しかしアメリカなど西側諸国は、ファーウェイがスパイ行為やサイバー攻撃に加担しているのではないか?という疑念を抱いており、2018年に副会長がカナダで逮捕されると、2019年には当時のアメリカ大統領、ドナルド・トランプが禁輸リストにファーウェイを追加。これによりGoogleなどとの取引ができなくなってしまいました。さらには韓国Samsungや台湾TSMCといったSoCを製造する会社との取引も次々に停止されてしまいました。そのため、スマホにPlayストアなどを含むGMSが搭載できなくなってしまい、一般の人が日本でファーウェイ端末を使うのが現在はとても難しくなってしまいました。そのため、世界シェアは大きく減少。2020年通算ではなんとか3位の座を守ったものの、2021年第一四半期には6位以下に転落。ファーウェイ自身もスマホ事業の一部を分社化(Honor)したり、スマホ以外の事業に力を入れており、スマホでの巻き返しは非常に厳しい状況です。そんなスマホの部品が全然確保できないファーウェイですが、なんとか5G非対応のSoCであれば西側諸国との取引が許可され、最新鋭端末のP50シリーズにおいては、QualcommのハイエンドSoCが搭載されました。ファーウェイは自社でSoCの開発も行っているのですが、これも製造は台湾TSMCに委託していたため製造できない状況でしたが、どうやらこちらも4GのみのSoCであれば取引が許可されたようで、P50シリーズの一部には自社開発のKirin9000が載っています。

P50シリーズとほぼ同じような性能を持つ

Honor Magic3シリーズにはGMSが搭載される見込みです。

そんなファーウェイ端末の最大の特徴は、なんといってもカメラ。一昔前は間違いなく圧倒的に世界一でした。私は最後のGMS搭載端末であるP30 Proを持っていますが、発売から2年以上経った今でも、現在の他社カメラフラッグシップと勝負できるくらいの力を持っていると思います。ファーウェイのハイエンド端末は、有名カメラメーカーの「Leica」監修のカメラを搭載しており、さらにMate40シリーズ以前のハイエンドモデルのセンサーはRYYBセンサーという、暗い場所での撮影性能を大幅に向上させる特別なカメラを搭載しています。、日本においては格安機がSIMフリー市場で高い人気を誇り、SIMフリーで発売されたP20 Liteと、最後のGMS搭載機であるP30 Liteは、ちょうど格安SIMへの乗り換えブームもあり、バカ売れした端末の一つです。現在でも販売されていますが、根強い人気があります。またハイエンドモデルも日本に入ってきており、GMS搭載のP30 Proはdocomoのキャリアモデルとして、それ以降のGMSを搭載していないMate30、P40シリーズはSIMフリー機として日本で発売されています。Mateシリーズでは最新鋭のMate40は技適こそ通過しているようですが、日本で正式に発売されてはいません。それからファーウェイ端末のもう1つの特徴は、なんといっても省電力ということ。P30 Proの電池持ちは驚異的で、この発熱の少なさ・電池持ちの良さというのは、KirinのSoCを積んだすべての端末にほぼ共通して言えることです。

2020年11月、ファーウェイはもともと低価格スマホブランドだったHonorを独立させ、このHonorはアメリカの制裁対象外になりました。そして2021年8月、フラッグシップモデルであるHonor Magic3シリーズを発表。Qualcommの最新鋭ハイエンドSoCであるSnapdragon 888+を搭載し、カメラにはソニー製イメージセンサーを採用と、アメリカの制裁の外にあることをはっきりと示しました。さらにグローバル版にはGMSも搭載されるようです。しかしこのHonorも先行きは明るくないようで、アメリカの一部議員はHonorも制裁リストに加えるようアメリカ商務省に要求。もしこの要求が通れば、またHonorはSoCの供給やGMSを搭載することができなくなってしまう可能性があります。まだまだ流動的なファーウェイ情勢。果たしてどうなるでしょうか。

端末紹介 P30 Pro

2019年4月に発売。日本では同年9月にdocomoのキャリアモデルとして発売された。私が1年以上使い続けている数少ない端末です。iPhoneからこれに乗り換えたとき、あまりのカメラ性能の高さに感激しました。望遠から低照度、マクロまで、あらゆるものが綺麗に撮れます。また、電池持ちも非常に優秀で、発熱も控えめです。もともとは8万円以上で販売されていましたが、ファーウェイに対する制裁などによるイメージダウンなどもあったようで、思ったように売れず最終的には5万円まで値下げされました。現在でもAmazon等で新品が販売されており、現在でも十分通用するスマホだと思います。

vivo (维沃)

OPPOと同じBBKグループの一員。2009年に設立された。日本市場には参入しておらず、グローバル展開もどちらかといえば消極的です。しかし実はすでに日本法人である「vivo Japan」は設立されています。中国国内では大きなシェアを持っており、2021年上半期においては中国国内のシェアで1位になりました。特徴はなんといってもコスパの良さとカメラ性能。特にゲーム性能に特化したiQOOシリーズや、カメラ性能に特化したXシリーズは人気があります。

中国スマホ
vivo X60Pro+

私はカメラフラッグシップのX60 Pro+を買いました。そのカメラ性能の高さは目を見張るものがありますね。もしかしたらポスト・ファーウェイはXiaomiでもOPPOでもなくvivoなのかもしれません。ファーウェイと同じく、vivoも低照度での撮影に強いのが特徴です。そしてvivoのカメラの最大の特徴は疑似ジンバル(Micro-PTZ)という技術です。これはOISをさらに強力にした手振れ補正システムで、非常に強力な手振れ補正を実現しています。また、2020年にはレンズメーカー「Zeiss」との協業を開始し、X60Pro+ではZeissのT*コーティングという技術が用いられました。今後もどんどんカメラのテクノロジーを発展させてもらいたいですね。OSはこれまで「Funtouch OS」を搭載していましたが、2020年に新しい「Origin OS」を発表。私も実際にOrigin OSを使っていましたが、中国版であることを除けば、OSに関してはとても完成度が高いと思います。

ZTE・Nubia (努比亚)

1985年に設立と、中国スマホメーカーの中でも老舗のメーカーです。中国国営の企業でもあります。日本へも進出しており、2008年に日本法人を設立しています。また、ZTEにはNubiaという子会社もあります。ゲーミングスマホであるNubia RedMagicシリーズは、日本へも入ってきています。ファーウェイとともに、一時期はアメリカの禁輸リストに追加されていましたが、今は解除されています。そんなZTEですが、ここ数年は世界的にも、中国国内においてもシェアを減らしています。なかなかXiaomiやOPPOといった新興勢力になかなか追いついていないというのが実情のようです。主力商品はAxonシリーズやLiberoシリーズなど。ただし日本においては1年近く新しい端末の発表がありません。最新鋭フラッグシップモデルであるAxon 30シリーズでは、まだ世界的にも珍しい画面下インカメラや、64MPの高画素イメージセンサーを3つ搭載するなど、なかなか意欲的な端末も発売しています。

UMIDIGI

UMIDIGIはとにかく安いスマホ専門のメーカーです。日本法人はないものの、技適を取得している端末もあり、Amazonに日本向け公式ショップがあります。ここで販売されているのは技適ありのSIMフリー端末なので安心して使用できます。とにかく低価格帯のみしか発売しておらず、コスパの良さはなかなかのものです。また、SoCにはSnapdragonではなくMediatek製のSoCを搭載しているのも特徴です。カメラなどは値段なりの性能ということで、過度な期待はできないと思います。会社の設立は2012年と割と最近です。

Meizu (魅族)

Meizuは2003年に設立され、2008年にスマホ事業に参入。現在中国国内のシェアは6位となっている。中国大手4社(Huawei、vivo、OPPO、Xiaomi)には大きく水を開けられている。しかし他社にはない独特な端末を作っている。Meizu17では、あまり他社で見ない横並びのカメラを搭載。さらに中国国内で販売されているMeizu18では、フラッグシップモデルでありながら6.2インチディスプレイと、非常に小型なのが特徴。おそらくSnapdragon888を搭載する端末の中では最小だと思われます。今は大手に押されて苦しい状況ですが、これから巻き返してくる可能性を秘めたメーカーだと思います。

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