中央西線が豪雨で不通!東海道線経由で迂回石油貨物列車を運転!
どうもどうも。進電舎のサークル主です。今回から、同人誌で発行している「貨物これくしょん」の延長線上として、こういった「貨物これくしょんweb版」の記事を不定期で上げていきます。よろしくお願いします。
2021年8月の豪雨により、中央西線が被災。これにより普段この区間を走る四日市地区~長野地区を結ぶ石油貨物列車が運行できなくなり、東海道線・関東・中央東線経由で迂回列車が運転されました。今回はその迂回貨物列車について、実際に撮影した写真を交えてお送りします。
迂回列車の概要
2021年8月のお盆前後に、日本全国広い範囲において豪雨が発生。これにより中央西線も大きな被害を受け、不通になってしまいました。特に大きな被害があったのが、倉本~上松間。この区間では信号機器類も損傷しており、当初は9月中旬に運転再開の予定でしたが、特急しなのが通る大動脈でもあり、予想より復旧が早くなり、運転再開は9月3日になる予定です。JR東海のプレスリリースはこちら
中央西線は貨物列車も走っており、特に三重県の四日市エリアと、油槽所のある南松本駅を結ぶ貨物列車が運転されています。しかしこの豪雨で運行できなくなったことから、(恐らく)すでに石油の積み込みが完了していたと思われる列車3本が、東海道線、中央東線経由で運転されました。すでに3本目の運転が8/23に実施されていますが、復旧まではまだ一週間以上かかるものとみられ、追加運転がある可能性もありますが、現時点でこれ以上の迂回列車は発表されていません。
JR貨物のプレスリリースはこちら
実際運転された列車
第一便 8/19発 8/22返却
第一便は8/19の夜に稲沢を出発。8860レスジで運転された。この往路はタキ17両でした。返却は8/22に9863レ(8863レ)スジで運転され、返却では20両でした。編成はタキ243000を中心とした編成になっており、黒タキも3両が連結されていた。牽引機は往路・復路ともにEF66-121でした。タキは塩浜常備の車両がほとんどでした。
第二便 8/20発 8/23返却
第二便は前日の第一便と同じく、稲沢から8860レのスジで運転。編成も第一便と同じくタキ17両。返却も第一便と同じく9863レ(8863レ)のスジで運転され、編成は往路と同じくタキ17両でした。第一便と違う点としては、第一便はタキ243000が中心でしたが、第二便はすべてタキ1000でした。牽引機は往路・復路ともにEF66-129でした。
第三便 8/23発
第三便は第一便・第二便とは異なり、東海道線を昼間に走行する8862レのスジで運転されました。編成は往路としては初めてのタキ20両で運転されました。編成前半はタキ243000、後半はタキ1000の編成でした。これまでは往路の牽引機がそのまま復路の牽引機として折り返してきましたが、往路の牽引機であるEF66-121は8/25の5091レに連結され、稲沢へ無動力回送されています。もしかしたら復路は中央線の復旧を待って運転されるのかもしれません。8/25時点で復路の列車は運転されていません。
日本の物流を支える貨物列車
近年、激甚化する災害で、貨物列車が走る主要幹線も毎年のように長期運休が発生する事態になっています。この今年8月の豪雨では、山陽本線でも被害を受け、長期間の運休を余儀なくされています。トラックに比べ、貨物列車の迂回運転は非常に多くの制約がありますが、こういった非常時においても迂回運転をすることができるというのは、やはり心強いと感じますね。
この8月豪雨によって被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
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