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サークル参加者がコミケ99(C99)を振り返る【コロナ禍でどう変わったか】

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2021年12月30日・12月31日に2年ぶりのコミケとなる、コミックマーケット99(C99)が開催されました。今回はコロナ禍ということもあり、従来とは全く違う、厳しい人数制限がなされました。これまでコミケは1日あたり最大20万人程度が参加していましたが、今回は1/3以下の5.5万人となりました。この記事では、そういったコミケに実際にサークル参加してみて、感じたことや思ったことについてまとめました。

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一般参加者には優しい世界

C97のときの写真

これまで、コミケの入場は先着順で、午前中に入場するためには、夏は酷暑、冬は極寒の中、数時間列に並ぶ必要がありました。また、本来は認められていない「徹夜」をして早く入場しようとする徹夜組の存在が問題になったりと、とにかく一般参加者にとってはかなり過酷なイベントだったかと思います。しかし今回、入場チケットは事前抽選制となり、入場できる時間帯も分けたことから、極寒の中長時間列に並ぶ・・・ということはありませんでした。また、徹夜組もどうやらいなかったようです。

さらに、入場者数も従来の1/3以下になったことから、いつもはすぐに売り切れる大手サークルに関しても比較的本の入手がしやすくなり、会場までの交通手段も乗りやすくなりました。さらにトイレの長時間待ちもなくなったり、全体的にゆっくり見て回れるようになりました。このように、抽選を突破し、チケットを入手できた一般参加者にとっては、これまでにない、非常に快適なコミケだったかと思います。

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サークル参加は厳しい世界

本題はここからです。私も1人のしがない弱小サークルの主として活動していますが、今回のコミケは相当厳しかったですし、そういった声は他のサークルからも聞かれました。前述の通り、入場者数はおよそ1/3となりましたが、売り上げは1/3どころではありませんでした。これはひとえに私の努力不足という可能性もありますが、そう思っているのはどうやら私だけではないようで、中小サークルを中心に、全体的に売り上げが激減しているサークルというのは相当数あると思います。

理由としては、今回はチケットが事前抽選になったということで、事前に応募しても行きたい=コミケガチ勢ということだと思います。つまり、今回一般参加したのは、コミケガチ勢の中の一部ということになるかと思います。午後からゆっくり来る人や、当日なんとなく来る人はほとんどの人が入っていないと思われます。実は、こういったのんびりコミケに参加している一般参加者が中小サークルの売り上げを支えているということがよく分かりました。

ただし、サークルにとって何一つ良かったことがなかったか?と言われたらそんなことはありません。従来のコミケの場合、サークル参加の抽選倍率は70%~80%程度と言われていますが、今回は恐らくそれよりは当選確率が高かったように感じました。Twitterで落選した、というツイートはほとんど見なかったです。ただし、参加できるサークル数は減ってこの状況なので、つまり応募するサークル数が減ったということになります。これはコロナ禍で一時的に減っているのか、それともこのコロナ禍で筆を折る人が多数いたのか・・・。これはもう少し待ってみないと分かりませんね。

実際にサークル参加した感想

今回、弊サークル「進電舎」もサークル参加しました。ジャンルは「611 鉄道・メカミリ」配置ホールは「東5ホール」でした。新刊として頒布したのは前回・C97と同じ貨物列車の本で、ページ数、価格、用意部数はすべて同じにしました。ちなみにC97の時は13時すぎには完売しており、今回用意していた数は決して多すぎる部数ではないと思っていました。

また、コロナ禍ということで、様々な用意もしました。まずはキャッシュレス決済。squareを導入し、交通系ICやクレカなどが使えるようにしました。さらに、あまり声を出して呼び込みとかをするのが難しく、映像などを放映するタブレット端末を購入しました。印刷費を除いてコミケのために使った費用は、交通費・宿泊費を除いて5万円程度でした。

サークルチケットは、これまで偽造防止ですごいホログラム加工が施されていましたが、今回のサークルチケットはそういったものがなく、とてもシンプルになっていました。またサークルチケットは従来3枚でしたが、2枚に減らされました。

会場からスペースに行くまで、3か所の検問(?)を通りました。一番最初はサークルチケットの確認と検温、2つめは接種証明書・PCR検査結果の確認、そして最後にサークルチケットの回収とリストバンドの配布がありました。

見本誌・参加受付カードの提出方法も大きく変わりました。スペース上には封筒が置かれており、この封筒に見本誌票を付けた見本誌を入れて提出します。この封筒にはあらかじめサークル名や受付番号などが印刷されており、封筒への記入は「見本誌の数」と「R18作品の有無」だけになり、非常に簡単で良かったです。

当日、開場してからしばらくは前回のC97とそれほど大差ない人出に感じましたが、売り上げはなかなか伸びず、午後に突入しました。これまでと同様であれば、午後になるとさらに人出は増加し、12時~14時くらいが一番忙しいのですが、12時を過ぎると人出はどんどん減少。14時を回る頃には、サークル参加の人以外はほとんどいなくなってしまいました。事前抽選制ということで、大多数の人は10時~12時には入場してしまったため、14時にはほとんどの人が帰ってしまったようです。鉄道島は特殊で、毎回毎回16時の閉場間際までほとんどみんな撤収せず、最後に三本締めをするのが恒例になっていますが、15時ころに他のホールに行ったら、8割方のサークルがすでに撤収していました。また、このコミケでは空席のスペースも目立ちました。オミクロン株などの脅威もあり、申し込んだけど止む無く欠席・・・というサークルもあったかと思います。ダミーサークルでなければ良いな、とも思います。

そして閉場。売り上げはC97比でおよそ1/3以下になりましたが、新刊はあらかじめメロンブックスに申請を通していたのですべてメロンブックスが持って行ってくれました。ただし既刊とグッズ類は申請をしていなかったので持ち帰ることに・・・。特にカレンダーなんかはほとんど売れませんでした。厳しかったです。

キャッシュレス決済について

このコミケでは、感染症防止という観点からキャッシュレス決済の導入を推奨する旨がコミケットアピールに書かれていました。そういったこともあり、鉄道島に限って言えば結構多くののサークルで導入されていたように感じました。そのうち半分以上がcircle Pay(QR決済)といった感じでした。残りはほとんどがSquareでしたが、中にはAirPayなどを導入しているサークルもありました。私もSquareを導入しましたが、利用率はおよそ30%程度でした。まだ買う側もキャッシュレス決済に慣れていないということもあったかと思います。多くのサークルでキャッシュレス決済が導入されたら、相対的にキャッシュレスの利用率も上がっていきそうですね。

私はsquareを導入しました。squareはクレジットカード、交通系ICとiD、QuicPayが使えますが、クレカ決済が圧倒的に多かったです。個人的には会場への交通機関の支払いで使う交通系の利用が多いかな?と思っていましたが、交通系は1、2件でした。交通系ICの場合、残高が分からず、帰りの電車代がなくなったら困りますから、使う人が少ない理由もなんとなく理解できました。しかしこれからコミケでキャッシュレスが普及してくれば、交通系ICに1、2万チャージしてくる人も増えるかもしれませんね。

そしてクレカについて。タッチ決済の場合は交通系ICと同じ感じで簡単にできますが、通常の差し込むタイプのカードだと、購入者がサインをしなければならず、かなり面倒でした。また、当然本名でサインをしなければなりませんから、本名バレのリスクもあり、そういう意味でもやはり現金で支払いした方が良いのかも・・・と思いました。squareの場合、決済するスマホにサインをすることになります。なのであらかじめタッチペンを用意しておいた方が良いです。また、クレジットカードは未成年などは簡単に作ることができず、意外と持ってない人も多いのではないか?と思いました。コミケにおいてはクレカのタッチ決済が圧倒的に最強で、差し込むタイプのクレカで決済するのはオススメできません。

現状、コミケでキャッシュレス決済を導入するメリットはほぼありません。新規顧客の開拓に繋がる可能性はかなり低いですし、導入コスト、そして決済手数料がかかってしまいます。導入コストはsquareで8000円程度。決済手数料は概ね3%なので、仮に5万円の売り上げがあったら1500円程度が手数料で取られることになります。強いて良い点を挙げるとするならば、小銭などを入金する手間が少し減るくらいです。最近では硬貨の入金に手数料を取る銀行も増えてきましたから、これは一定のメリットになるとは思います。しかし多くの方は現金を用意して参加しますから、クレカなどを持っていても現金で支払う人が多いと思います。現時点ではキャッシュレス決済はコミケでそれほど普及しておらず、コストが余計にかかってしまいますから、必ずしも導入する必要はないかなというのが正直な感想です。

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入場者数の比較(主催者発表)

C99C97C96C95
1日目5.5万人19万人16万人17万人
2日目5.5万人18万人17万人19万人
3日目——–19万人20万人21万人
4日目——–19万人20万人——-
使用ホール 東+西+南(16) 西+南+青海(10) 西+南+青海(10) 東+西(12)

数字の上で比較するとこうなります。しかし実際のところは数字以上の変化が起きています。まずは使用しているホールの数。C95では東+西、C96、C97ではオリンピックの関係で東ホールが抜け、南ホールと青海展示棟が加わり、西+南+青海に。ビッグサイトで最も大きなホールである東ホールが抜けたことから、使用できる面積が減ったため、従来の3日間開催から4日間開催になりました。そしてこのC99では東ホールが復活し、青海展示棟が役目を終えたことから、東8+西4+南4の合計16ホールとなり、使用面積が増えたことなどから2日間の開催となりました。

1日の入場者数は、コロナ前のC95~97では16万人~21万人でしたが、今回は事前抽選制で1日当たり5.5万人に制限されました。数字だけ見ればおよそ1/3ですが、実際のところは数字以上に人が減っています。というのも、C95~C97と比較して、今回使用したホールの総面積は非常に広いです。なので面積当たりの人口というのは、数字以上に減っていると思われます。

そして、サークル参加と一般参加の比率。C95では3日間で約3.5万サークル(1日あたり約1.2万サークル)、C97では4日間で3.2万サークル(1日あたり8000サークル)でした。前回のC97に関しては8000サークルに対して来場者数が19万人ですから、サークルチケットで入場した人を引いてもおよそ17万人程度が一般参加していたと思われます。ところが、C99では1日あたり1万サークルに対し、全体の参加者は5.5万。サークルチケットは2枚ありますので、恐らく2万人弱がサークル参加していたと考えると、一般参加者(コスプレ含む)とスタッフの合計はわずか3.5万人程度になります。当然、サークル参加者は自分のサークル運営のこともありますから、本を買う数というのは一般参加者よりは少なくなると思われます。単純な参加人数だけを見れば1/3程度ですが、一般参加者だけを見ると、20万→3.5万人ですから、およそ前回の20%以下になっているんです。それで使用ホールは圧倒的に増加していますから、そりゃ売り上げは尋常ではないくらい下がりますよね・・・。

そういうことで、多くの人が目指す大手サークル以外は、売り上げが大きく減少したところがほとんどだろうと思います。売り上げだけを見ると「コミケ」というよりは、それなりの規模のオールジャンル即売会・・・という方が適切かもしれません。果たして次のコミケがどうなるか全く分かりませんが、この厳しい人数制限が続くのであれば、この売り上げ状況が続くのかもしれません。

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突如として誕生した新しいバス路線が大人気

東京駅~ビッグサイト~フェリーターミナルのバス。東京都内で完結するバスだが、水戸ナンバー。

このコミケに合わせたかのように、12/20よりJRバス関東が東京駅~東京ビッグサイト・フェリーターミナル間で新たな路線バスの運転を開始しました。これまで、東京駅~ビッグサイト間は都バスの臨時バスと定期路線バスが走っていましたが、これに加えて新たにJRバス関東の路線バスが走り始めました。当初は一部のバスマニアなど、詳しい人しか知らないようでしたが、この新路線に関するツイートがバズり、12/30、12/31ともに「JRバス関東」がTwitterトレンド入りしました。そういったこともあり、知名度は一気に上昇。積み残しが出る程度の盛況ぶりとなりました。1日目・2日目ともに臨時バスを運転したようです。私は1日目の16時40分頃にビッグサイトを出発する便に乗りましたが、やはり積み残しが出ていました。

東京駅~ビッグサイト新路線の座席。ひじ掛けの下にUSB充電器が付いている。

このバスは高速バスの車両を使って運行されます。つまり、全員が着席でき、トイレ、充電設備、Wi-Fiが搭載されています。料金は現金の場合400円、ICカード利用で350円です。同じ区間を走る都バスは210円ですが、着席保証と充電設備を考えれば140円の差は妥当と言えるのではないでしょうか。基本的には他の高速路線バスの間合い運用で、水戸ナンバーはとちぎナンバーなど、いろいろなナンバーの車が運用に入っていました。

東京駅~ビッグサイト間を直通している臨時バス

これまで都バスが独占していたビッグサイト~東京駅のバス路線に風穴を開けることには成功し、恐らくビッグサイトで大きなイベントがあるときは積み残しが出る程度の大混雑が見込まれる一方、イベントがないときは空気輸送が避けられないと思われます。ビッグサイト以外の停車駅は国際展示場駅とフェリーターミナルのみで、いずれも大きな平時に大きな需要が見込めないと思われます。車庫の出入りを兼ねている(?)とはいえ、果たしてこの路線が末永く続いていくのかは疑問です。

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まとめ:今後どうなるか・・・

コミケ

今回のコミケは、感染者数が少なくなっている状況だったとはいえ、まだまだコロナ禍による制約を大きく受けたコミケとなり、従来のコミケとは大きくかけ離れたものにならざるを得ませんでした。これは誰が悪いとかではなく、致し方なかったものと推察します。しかし、このままではますます中小サークルは厳しくなってきます。「中小サークルは通販・委託販売が厳しい」と言われてきて久しいですが、ついにコミケでも中小サークルが頒布できるチャンスが減少し、中小サークルが輝ける場所が失われてしまったのかとも思われるコミケでした。何度も言いますが、これは運営が悪いとか、参加者が悪いとか、そういう問題ではありません。しかし、今回のように参加者を限定し、入場が事前抽選制となっている間は、中小サークルが多くの数を頒布できる機会が「ない」と言えるでしょう。

しかしながら、今回こういった大規模なイベントが、大きな混乱なく終えられたことは本当に素晴らしいことだと思います。反マスク・反ワクチンの人がいたりしましたが、すぐに警察などが対応して大きな混乱には至らなかったようです。また、ほとんどの参加者が大きく変わったコミケットアピールを遵守し、検温やワクチン接種証明書などの提出やマスクの着用、会場内での飲食禁止などを守っていました。恐らく、同じ規模の他のイベントではコミケのようにうまくいくか?と言われたら微妙ですし、コミケだからこそこの規模で成功できたのでしょう。

サークル運営はあくまでも非営利・趣味の活動です。しかしながら、この趣味は「買い手」が居て初めて成立する趣味です。早いところコロナが収束し、C97以前のようにすべての人が自由に入場できるコミケが戻ってくる日を願って止みません。

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