スペック比較
Xiaomi14 Ultra | X100 Ultra | Find X7 Ultra | |
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製品番号 | 24030PN60G(グローバル版) | V2366GA(大陸版) | PHY110(大陸版) |
SoC | Snapdragon8 Gen3 ————— Cortex-X4×1 Cortex-A720×5 Cortex-A520×1 | Snapdragon8 Gen3 ———– Cortex-X4×1 Cortex-A720×5 Cortex-A520×1 | Snapdragon8 Gen3 ——— Cortex-X4×1 Cortex-A720×5 Cortex-A520×1 |
重量 | 224.4g(黑色、白色) 229.5g(龙晶蓝) 229.6g(钛金属特别版) | 229g | 221g |
寸法 | 161.4×75.3×9.2 (mm) | 164.07×75.57×9.23 (mm) | 164.3×76.2×9.5 (mm) |
ディスプレイ | 6.73インチ AMOLED | 6.78インチ AMOLED | 6.82インチ AMOLED |
リフレッシュレート | 最大120Hz | 最大120Hz | 最大120Hz |
メインカメラ | LYT-900 50MP f/1.63 23mm 1インチ OIS f/1.63-f/4 可変絞り | LYT-900 50MP f/1.75 1インチ OIS | LYT-900 1インチ f/1.8 23mm OIS |
超広角カメラ | IMX858 50MP f/1.8 122度超広角 1/2.51インチ 12mm 5cmマクロ対応 | LYT-600 50MP f/2.2 1/1.95インチ マクロ撮影対応 | LYT-600 50MP 1/1.95インチ f/2.0 14mm 123° マクロ撮影対応 |
望遠カメラ1 | IMX858 50MP f/1.8 75mm OIS 1/2.51インチ 10cmテレマクロ対応 | S5KHP9 200MP f/2.67 光学3.7x(約85mm) OIS 1/1.4インチ テレマクロ対応 | IMX890 50MP 1/1.56インチ OIS f/2.6 65mm テレマクロ対応(最短撮影距離:約10cm) |
望遠カメラ2 | IMX858 50MP f/2.5 120mm OIS EIS 1/2.51インチ ペリスコープ 30cmテレマクロ対応 | IMX858 50MP 1/2.51インチ OIS f/4.3 135mm | |
インカメラ | OV32B40 32MP f/2.0 90°FOV 1/3.14 | S5KJN1 50MP f/2.45 1/2.76 | IMX809 32MP 1/2.74インチ RGBW |
比較作例
※ウォーターマークなしの写真は全てXiaomi14 Ultraの作例です。
①低照度(広角・夜景モード)
やはり、低照度はvivoが強い!暗ければ暗いほどvivoが強いです。肉眼よりも明るく撮れるのはvivoだけ!それに加えて手ブレ補正も強力なので低照度では敵なしです。Xiaomiは拡大するとやや手振れ気味。どんな場所でどうやって撮ってもXiaomi14Uは手ブレ写真が量産されます。Findは一番暗く黒潰れが酷いです。
②都市夜景(広角)
やはりXiaomi14 Ultraはどうしても手ブレが・・・。3枚撮影したのですが全て手ブレしていました。Findは白飛びと黒潰れ箇所が多く、やはり夜はvivoが強いなと感じます。
③都市夜景(望遠)
機種により光学望遠の解像度が違うのでやや画角が異なります。やはりここでもvivoが一番かなと思います。FindはHDRが苦手ですね。
④夕方
夕方だとほぼ各機種差がありません。vivoもX90以前だともう少しHDRマシマシな写真になっていたと思うのですが、X100 Ultraでは他社と同じような写真になります。なおTwitter上で行った投票ではFindが一番票が多かったです。
⑤食べ物
これは人により好き嫌いが分かれるところだと思いますが、個人的にはFind X7 Ultraが最も自然な色合いで美味しく写っていると思います。
⑥テレマクロ最短撮影距離
最短撮影距離はXiaomi14U→X100U→Find X7Uの順番になります。Findの場合6x望遠もテレマクロに対応していますがほとんど変わりません。また、Xiaomi14Uの5x望遠もテレマクロ対応ですが最短撮影距離はこれより長くなっています。
⑦広角HDRその1
この程度であればどの端末もほぼ変わりませんが、ややFindが暗い部分が黒い印象がありますね。
⑧望遠HDR
明らかにX100Uだけが違う写真ですね。なぜここまで違うのかは不明ですが、X100Uはレンズフレアをソフトで消去しているらしいので、その関係かもしれません。
⑨広角HDRその2
今度はもっと極端、LED電球を直接撮影しました。HDRの強さとしてはFind>X100U>Xiaomi14Uだと思います。
⑩20x超望遠HDR・解像度
Xiaomi14Uの写真ですが、なぜか空に謎の残像のような柱が・・・。HDR合成の失敗か?と思いましたが、もしかしたら生成AI技術による補正で、瀬戸大橋などのようなつり橋の写真ばかりを学習させたせいで、つり橋のような形に謎の残像が生成されてしまったのかもしれません。だとすればXiaomi14UのAI補正はまだまだ未完成でオフにしておいた方が良さそうですね。写真としてはX100Uが一番良いと思います。
⑪波打ち際エモ写真1
このあたりは好みが分かれそうですが、Xiaomi14Uは彩度が不自然なほど高く、私はあまり良いとは思いませんでした。彩度とコントラストが高いのがXiaomi機の特徴ですが、被写体によっては不自然な写真になってしまうこともありますね。
⑫波打ち際エモ写真2
Find X7UとXiaomi14Uは高倍率の方で撮影したのでちょっと単純比較できない作例かもしれません。ただこういった写真を撮りたい場合において、デュアルペリスコの方が便利ですね。
⑬赤い花+ボケ(テレマクロ)
こちらも最短撮影距離の関係でFindだけやや遠くなっています。背景のボケを見ると、Xiaomi14Uのみ綺麗な丸ボケになっていてとても良いです。あとの2機種はボケの形がやや不自然です。色味としては個人的にFindが一番好きかなと思います。
⑭赤い花+HDR(広角)
HDRに関してはやはりFindとX100Uのどちらか・・・ということになってきます。背景の緑色は両機種ともによく保持できていますが、茎の部分はX100Uの方が鮮明でX100Uの方に分があるように感じます。Xiaomi14UはHDRが弱く、また周囲減光もあるのか端の部分ほど黒くなっています。
⑮望遠30x その1
どの端末もほとんど変わらないように感じます。どれもレベルが高いです。
⑯テレマクロ+花
どれもほぼ最短撮影距離付近で撮影。やはりテレマクロは最短撮影距離といい背景のボケといい、Xiaomi14Uが圧倒的に強いと感じますね。
⑰望遠比較
2x
3x
4x
5x
6x
8x
10x
20x
30x
vivo X100 Ultraの総合評価
やっぱりねえ、今年も覇権はvivoだと感じています。ただし昔より他社との差はあまりないかな、というのも感じます。まずスペック面においては可変絞りなし、かつ三眼ということで、どうしても評価を落とさざるを得ません。とはいえ200MPペリスコは強力で、カメラモジュールの専有面積も多いため、現状では三眼にせざるを得なかったのも理解できます。実際に撮ってみると他の四眼の機種と比較しても全く遜色なく感じるので、ここはそれほど問題とは思いませんでした。超望遠の解像度も5xや6xを搭載するXiaomiやOPPOと比較してもそれほど変わらないと感じました。さすがは200MPといった感じですね。ただペリスコに切り替わる倍率が他社に比べて高く(Xiaomi14 Ultra:3.2x、Find X7 Ultra:2.7x)、メインカメラに頼らざるを得ない3.5x前後の解像度は他社と比較して良くありません。X90Pro+と比較しても中間望遠がなくなったので、そこはX90 Pro+の方が良いかもしれません。低照度は他機種と比較して圧倒的に強いです。ここは他社に比べると大きくリードしています。手ブレ補正も強力で、それ以外においてもこれと言った弱点が見当たりません。強いて言うならば「エモい」写真を撮るなら他の機種の方が良さそうかな、といった感じです。手ブレ補正やHDRも強力で、いわゆる失敗写真が出てくる確率が他の端末より格段に低いのが一番いいところですね。ただHDRは前代(X90Pro+)から少し変わっており、ややコントラストが強くなった感じがあります。ここは正直あまり良いと思っていなくて、これまでのHDRマシマシな写真の方が個人的には好きでした。恐らくXiaomiの影響などを受けたのかなと思っていますが、そこまで良い色味とは個人的に思いませんでした。
Xiaomi 14 Ultraの総合評価
日本で発売され、話題となっているXiaomi14Uですが、とても良い端末とは思う反面、カメラにもそれ以外にも明確かつ致命的な弱点が複数存在しています。スペック面においては可変絞りが無段階になったこと、IMX989が基本スペックが同じLYT-900になったこと以外は前代Xiaomi13 Ultraから変化はありません。メインカメラ以外のセンサーは1/2.5インチ級のIMX858で、センサーサイズだけ見れば他社のスマホに負けています。ただし3x望遠のテレマクロは他社より最短撮影距離が短く、なおかつ開口部が丸いため、ボケの形状が「丸ボケ」です。他社の望遠は開口部が丸くないため、望遠が丸ボケになるのはこの機種だけです。写真の傾向としては他社よりコントラストや彩度が高い写真が撮れ、まさに「映え」を意識した写真が撮れます。ただ被写体によってはこの彩度やコントラストの高さのせいで不自然な写真が撮れることもあり、必ずしも良いとは思えないのが正直なところです。Xiaomi14 Ultraで一番良くないのは手ブレ補正です。メイン、ペリスコともにとても手ブレが多く、撮影した写真を拡大すると微妙に手ブレしている写真が多く出てきます。特に低照度環境においては大きく手ブレしている写真、完全な失敗写真が撮れてしまうこともあります。この手ブレ癖は少なくとも3年前のMi11 Ultra時代から変わっておらず、ここが改善されない限り真のカメラスマホになることはできないでしょう。Xiaomi14 Ultraで一番評価したいのがカメラキットです。Xiaomi14 Ultraはカメラキットが何より大事です。これを付ければもうコンデジですよ。簡単に着脱できますし、持ち運びにも全く不便を感じない大きさと重さ。vivoもこれに追随してカメラキットを出しましたが、やはりXiaomiのを見て作ろうと思ったのだろうと思います。Leicaのウォーターマークといい、最近のカメラスマホのトレンドを作り出しているという点は素直に評価できます。
ただ本当に申し訳ないのですが評価としてはどうしてもOPPOやvivo以下ということにせざるを得ません。良いところも本当に多いスマホですが、上に挙げたように重大な欠点がいくつかあり、本当にもったいないな・・・と感じてしまいます。またカメラ以外においても、アップデート頻度が他社より圧倒的に少なかったり、発熱が酷かったり、電池持ちが悪いなどの欠点もありますので、大陸版でも問題なく使える、あるいはカメラ目的でのみの使用を考えているのであれば他をお勧めします。今回レビューに使用したのはグローバル版(日本版と同等)で技適がある端末になりますが、Xiaomi14 Ultraにも大陸版があります。こちらは電池容量がより大きい反面、Xiaomiの大陸版は言語設定に日本語がなく、現在ではROMの書き換え(ROM焼き)の難易度も上がっていますのでやはりオススメできません。
OPPO Find X7 Ultraの総合評価
他の機種は12+256GBの構成がCNY6499なのですが、OPPOだけは500元(約1万円強)安いCNY5999となっているので、そこは考慮する必要があるかもしれません。しかしスペックだけ見たら他の2機種と比較しても良く、可変絞りこそないものの2.7x望遠に1/1.5インチのIMX890を搭載するなど、スペックだけを考えればコストパフォーマンスは一番良いと言えます。ただ問題はソフト面で、vivoやXiaomiに比べればやや劣る印象。特に低照度性能は非常に悪く、同じイメージセンサーとは思えないほどの差があります。前代(Find X6 Pro)も使いましたが正直良いとは言えず、2024年3月に発売された当初はこのFind X7 Ultraも前代と同じようにこれは正直ちょっと・・・という感想でした。しかし一か月に1~2回のカメラアップデートが降ってきており、発売当初と比較したらソフトウェア面はかなり改善されてきています。特に超望遠の解像度はアプデ毎に向上しています。
スペック以外の強みとしてはやはり写真の色味やコントラストが素晴らしいと思いました。こういう分野はXiaomiが強いかなと思いきや、Xiaomiよりこちらの方がいいな・・・という写真が何枚もありました。これは意外でしたね。なので「エモさ」分野においてはXiaomiより上の評価とさせて頂きました。逆に弱点は6x望遠ですね。解像度はなかなか良いのですが、いかんせん手ブレ補正が弱く、超望遠では手ブレ写真が多くなってしまいます。とはいえXiaomiとは違いメインカメラの手ブレ補正には問題を感じないのでXiaomiよりはマシといったところでしょうか。また、テレマクロはvivoやXiaomiに比べて弱さを感じます。ですが必要十分な性能はあると思うのでそこまで悲観しなくてもよさそうです。それから低照度性能はこの3機種の中では最低です。特にvivoと比較すると同じセンサーとは思えないほどの違いがあります。これはとても残念なところでした。
また、カメラ以外では大陸版の中では比較的使いやすいUIで、電池持ちや発熱についてもXiaomiのような悪さを感じることはありません。個人的にどう考えてもXiaomi以下だよな・・・と予想していたのですが、実際使ってみると良いところがたくさん見つかりました(Findだけに)。逆にXiaomiは想像以上に減点材料が多く、個人的な評価としてはXiaomi以上でした。ただしvivoと比較すると弱いところも多く、流石にvivoを越えているとは思いませんでした。ただし発売が他の端末より早く、なおかつ定価が安いため、アリエクのセール期間では10万円以下で購入できます(2024年7月現在)。コストパフォーマンスは非常に高い端末だと思うので、とてもオススメできます。
総評
今回は中国メーカー3社、各社の頭文字を取って「OVX」と呼ばれる3社のフラッグシップモデルを比較してみましたが、各社の特徴がよく分かりました。ここ2年ほどのトレンドで、各社望遠に力を入れているので、望遠については各社でそこまで差がないと感じました。また、テレマクロも同じくトレンドですが、これはFindがやや劣るものの、そこまで大きな差はみられませんでした。違いがはっきりとしていたのは低照度で、こちらは前年度同様にvivoの独り勝ちという状況です。それからHDR。こちらはこれまでvivoが独り勝ちという感じでしたが、今年はvivoもコントラスト強めな写真になったこともあり、Xiaomiが弱いもののOPPOとvivoは大差ないように感じました。それから気になったのは写真の安定性。これはつまり手ブレや白飛び・黒潰れなどいわゆる「失敗写真」がどれくらいの確率で出てくるかということですが、これはダントツでXiaomi14Uが悪いです。本当にこれは・・・なんでこの状態で行けると思ったのか疑問です。また、Find X7Uのペリスコも手ブレすることがありますが、ギリギリ許容範囲かな・・・という感じ。やはりここでもvivoの強さを感じました。
個人的にはvivoが一番いいな・・・とは思いますが、OPPOもなかなか良いです。OPPOは最初あんまり良くないな・・・と思っていましたが、アップデートの度に修正が入りいつの間にか最強クラスの望遠を手に入れました。価格面でも1段安いのでとてもオススメできます。Xiaomiは全くオススメできません。Xiaomi13Uの評判が良かったので期待していたのですが、実用面で大きな問題が多数あり、とても使えたものではありません。ただ3x望遠の玉ボケとメインの可変絞り、ちゃんとしたカメラキットは唯一無二なので、そこが気になる人は買ってもいいと思いますが、それ以外には全く褒められたところがありません。