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OPPO Find X7 Ultra 実機レビュー!【2つのペリスコープ望遠搭載スマホ】

4.0
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OPPOが2024年1月に発売したFind X7 Ultraを一か月ほど使ってみてのレビューです。このスマホの特徴は何といっても史上初、ペリスコープ望遠カメラを2つ備えていること。このうち1つは1/1.56というペリスコープにしては大型のセンサーも搭載しています。そんなスマホをカメラを中心にレビューしていきます。

OPPO Find X7 Ultraのスペック

製品番号PHY110
SoCSnapdragon8 Gen3
———————–
Cortex-X4×1
Cortex-A720×5
Cortex-A520×1
重量221g
寸法164.3×76.2×9.5 (mm)
ディスプレイ6.82インチ AMOLED
リフレッシュレート最大120Hz
メインカメラSONY LYT-900(IMX06A) 1/0.98インチ 
f/1.8 23mm OIS
超広角カメラSONY LYT-600(IMX882) 50MP 1/1.95インチ
f/2.0 14mm 123° マクロ撮影対応
望遠カメラ①SONY IMX890 50MP 1/1.56インチ OIS
f/2.6 65mm テレマクロ対応(最短撮影距離:約10cm)
望遠カメラ②SONY IMX858 50MP 1/2.51インチ OIS
f/4.3 135mm
インカメラIMX809 32MP 1/2.74インチ RGBW
構成・定価12+256GB 5999CNY 
16+256GB 6499CNY
16+512GB 6999CNY
RAMLPDDR5X
ストレージUFS4.0
生体認証指紋認証〇 顔認証〇
バッテリー容量4860mAh(2430×2)
松影墨韵(黒)、大漠银月(白・オレンジ)、 海阔天空(白・黒)
充電規格有線最大100W・無線最大50W
OSColorOS 14(Android14ベース)
対応Band
(4G)
B1 / B2 / B3 / B4 / B5 / B7 / B8 / B12 / B17 / B18 / B19 /
B20 / B26 / B28a 
/ B34 / B38 / B39 / B40 / B41 / B66
対応Band
(5G)
n1 / n2 / n3 / n5 / n7 / n8 / n20 / n28a / n38 / n40 / 
n41 / n66 / n77 / n78 / n79

開封

外箱です。外箱はFind X6 Proとほぼ同じデザインになっています。

箱を開けると「微笑前行」と書かれています。これはOPPOのスローガン的なものです。ちなみにFind X6はOPPOのロゴが入っていました。

箱の一番底には充電器とケーブルが入っています。

充電器は最大100Wまで対応していますが、電圧が100V~130Vの場合は80Wまでしか出せないようです。日本で100W充電をするためには昇圧器が必要ですね。

付属品一覧です。充電器、説明書以外ではケースとSIMピンが付属しています。ケースはマット仕上げで、サラサラとした触り心地の良い素材になっています。

外観

背面です。色は三色ありますが、海阔天空という白と黒のツートンを買いました。白色の部分はセラミックのような感じで、黒い部分は疑似レザーという感じです。個人的な意見ですが、見た目は本当に素晴らしいと思います。カメラ周りは最近のトレンドである丸形カメラハウジングとなっています。

端末下部です。USB差込口、SIMトレイ、スピーカーが搭載されています。

端末上部です。ステレオスピーカーなので上部にもスピーカーがあります。

端末右側面です。Find X6 Proは電源ボタンが左側にありましたが、X7では右側面に移動し、通常のAndroid端末と同様の配置になっています。

端末左側面です。電源ボタンは右側に移動し、その代わりにアラートスライダーが搭載されています。このアラートスライダーは3段階となっており、一番上が通常、真ん中がマナーモード、そして一番下にすると「VIPモード」というモードに入ります。詳しくは後述します。

使い心地・UIなど

AnTuTuベンチマークスコア

ある程度排熱環境を整えた状態でAnTuTu(V10)は約209万点でした。同じSnapdragon8 Gen3を搭載したXiaomi14 Proも同じくらいでしたので、そんなもんでしょう。長時間カメラを使用したり3Dゲームをすると確かに発熱を感じますが、それでも全然問題ない範囲と感じます。発熱に問題はなさそうです。

カメラ

カメラUI・機能

基本のUIです。上のメニューの一番左はフラッシュの設定で、その隣が露出(EV)の設定となっています。-2から+2の間で設定できます。これはオートでも好みの明るさに調整できる機能で、かなり便利です。

一般的にマニュアルと言われるモードは「マスター」となっています。中央右側の「Auto/Pro」を切り替えるとisoやSSなどをマニュアルにするかオートにするか変更できます。

マスターモードでは彩度やコントラスト、シャープなどを個別に設定できます。これはあんまり見ない機能ですね。

Find X6 Proではなかったインターバル撮影が追加されています。Findのみならず、OPPOやrealme、Oneplusなど各社の端末にも追加されているようです。

デフォルトの広角焦点距離を変更できます。これにより一般的に一眼レフの広角焦点距離とされている35mmをデフォルトにもできます。ですが焦点距離を変更しても単純にデジタルズームになってしまう点は注意が必要です。

ズーム周りのUIはこんな感じです。フルサイズ換算の焦点距離も書いてあり、使いやすいです。

比較作例


Find X7 Ultraとvivo X90Pro+、X100 Proで比較。vivoの2機種と比較すると低照度性能は非常に劣っており、全く勝負になっていません。センサーはIMX989の上位互換であるLYT-900を搭載しているはずなのにこれなので、ソフトウェア面において大いに改善の余地がありますね。


望遠12xズームでX90 Pro+と比較。Find X7 Ultraはすでに数回カメラの大きなアップデートが来ており、それにより解像度が大幅に改善された後です。一見するとvivoの方がクリアに見えますが、拡大してみると解像度に大きな差はなく、意外な結果になっています。


こちらもアップデート後、望遠13.3x(約300mm)で撮影。やはりパッと見ではX90Pro+の方が解像度があるように見えますが、拡大するとむしろFindの方が解像度が良いように感じます。


Find X7の方は3.0x、X90Pro+はペリスコに切り替わる3.5xで撮影。後ろの桜の色味がまるで違いますね。vivoの方が圧倒的に色味が強いです。vivoもZeissナチュラルカラーにすればいい感じになりそうですが、デフォルトだと色味がやや強すぎると感じます。


上と同じくFindは3倍、X90Pro+は3.5xで撮影。Findはペリスコの形がギザギザ付きの四角、X90Pro+も四角なのでボケの形が不自然な形となっています。これは仕方がないですが、見た目はあまり良くないですね。


超広角です。どちらもセンサーサイズが1/2インチ前後で、それほど大きな差はないように感じます。

まとめ・・・前代に比べればかなり良化したものの

去年のフラッグシップであるFind X6 Proも購入しましたが、期待値に反してそれほどでもなくがっかりしました。懲りずに今年もOPPOのフラッグシップを購入しましたが、去年に比べれば格段に良くなっているという印象を受けました。スペック面においてはペリスコープを2つ搭載している点が魅力的です。一時期OPPOのフラッグシップはペリスコープが無い時代もありましたが、なんでこうなったのでしょうか(笑)。Find X6 Proにおいてはペリスコープの解像度の悪さが目立ちました。これはセンサーが2×2OCLだからと思われますが、X7 Ultraではかなり改善したと言えると思います。場合によっては解像度の王者、X90 Pro+と大差ないレベルまで来ています。X6 Proと比較すると6xの望遠が追加されたので、特に6x以降の解像度が格段に向上しました。また、ソフトウェア面においても進化が感じられます。

その一方、低照度性能はIMX989より良いセンサーを積んでいるにも関わらず、低照度性能は低いと言わざるを得ません。Find X6 Proにおいても低照度性能の低さは感じていたのですが、こちらはほとんど進化を感じることができません。ちょっとこのあたりはどうにかしてほしいですね。前代と比較してスペックがダウングレードしている点としては超広角のイメージセンサーがIMX890(1/1.56)からLYT-600(1/1.95)に変わっているという点が挙げられますが、こちらは特に大きく性能が低下しているとは感じませんでした。正直超広角は1/2インチより先は大きくしてもそれほど大きく変わらないのではないかと思うので、ここを削ったのは正解だと思います。

カメラ以外の部分については概ね不満はありませんが、1つだけ、指紋認証の精度に不満があります。指が濡れているときはもちろん反応しませんし、指が乾燥していても認証失敗することがあります。超音波式指紋認証を搭載している端末(X90Pro+)を普段使っているので、本当にこの点はストレスでした。次作は超音波式指紋認証を積んでほしいなと思います。UIに関してはColorOSは使いやすいですし、これと言った不満はありません。また、処理性能に関しても全く不満はありません。Snapdragon8 Gen3も良いSoCだと思います。また、B18/19にも対応していますし、VoLTEも使えますので、技適がないということ以外は普通に使えるスマホだと思います。

総評ですが、カメラに関しては去年より改善されたものの、今後登場するフラッグシップ(Xiaomi 14 Ultraやvivo X100 Pro+)に勝てるか?と言われたら厳しいと言わざるを得ません。特に低照度性能はvivoやXiaomiに大きく後れを取っているという印象が強いです。カメラアプリの機能も他社と比較すると機能が少なく感じます。ハードウェア面においては他社より優れているので、あとはソフトウェア面を何とかしないと勝ち目はないでしょう。とはいえ前代より明らかに改善されているのは感じるので、来年はもっと凄いものが出てきても不思議ではありません。楽しみに待ちましょう。

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