vivo X200 Ultra/OPPO Find X8 Ultraクロスレビュー!【比較作例大量にあり】【スマホカメラベンチマーク】

こんにちは。はるつばめです。

今回は2025年に発売されたスマホのうち、特にカメラが強い2機種の比較レビューをお送りします。比較するのはvivo X200 UltraとOPPO Find X8 Ultraです。比較のため昨年発売されたフラッグシップ機、vivo X100 Ultraも併せて比較していきます!

目次

スペック比較

vivo X200 Ultravivo X100 UltraFind X8 Ultra
製品番号V2454A(大陸版)V2366GA(大陸版)PHY110(大陸版)
SoCSnapdragon8 Elite
Snapdragon8 Gen3
Snapdragon8 Elite
重量黑Ka、红圈:232g
银调:229g
229g226g
寸法163.14×76.76×8.69 (mm)164.07×75.57×9.23
(mm)
163.09×76.80×8.78 (mm)
ディスプレイ6.82インチ AMOLED6.78インチ AMOLED6.82インチ AMOLED
リフレッシュレート最大120Hz最大120Hz最大120Hz
メインカメラLYT-818(IMX06C)
1/1.28インチ OIS
f/1.69 35mm 50MP
LYT-900 50MP f/1.75
1.02インチ OIS
LYT-900 50MP
1.02インチ OIS
f/1.8 23mm
超広角カメラLYT-818(IMX06C)
1/1.28インチ OIS
f/2.0 14mm
LYT-600 50MP f/2.2
1/1.95インチ
14mm
S5KJN5 50MP
1/2.76インチ f/2.0
15mm
望遠カメラ1S5KHP9 200MP
f/2.27 85mm
1/1.4インチ
テレマクロ対応
S5KHP9 200MP f/2.67 光学3.7x(約85mm) OIS 1/1.4インチ
テレマクロ対応
LYT-700(IMX906) 50MP
f/2.1 70mm OIS
1/1.56インチ
テレマクロ対応
望遠カメラ2LYT-600(IMX882) 50MP
f/3.1 135mm OIS
1/1.95インチ
インカメラS5KJN1
50MP f/2.45
1/2.76インチ
S5KJN1
50MP f/2.45
1/2.76
IMX809 32MP 1/2.74インチ RGBW f/2.4 21mm
その他マルチスペクトルセンサー 2MP 23mm

SoCの性能が向上しているのは置いておいて、ほとんどのメーカーでカメラのスペック自体は2024年から2025年でやや強化されたものの、大きく強化ということはありませんでした。vivoは1インチセンサーを廃止し、メインカメラを35mmに、超広角も1/1.28インチに強化した点が特筆されます。一方のOPPOはX7と比較すると6x望遠が強化。その代わり超広角が弱体化しています。

比較

低照度比較 その1

いずれも広角で撮影。なのでX200Uの35mmだけ若干画角が異なります。かなり暗い場所での比較です。FindはX7Uよりはマシになったもののやはりvivoにはとても敵わず。vivo同士の比較ではやはりX200Uの方が黒潰れ面積が広く、低照度性能の低下を感じます。

低照度比較 その2

一番左はX200Uですので画角が異なります。この程度の暗さならFindでも大差ないです。色味はなぜかX100Uだけ暖色系です。

低照度+超広角

やはり超広角ではX200Uがダントツで一番です。センサーサイズが違いすぎます。とはいえX100Uもかなり健闘しているというか、黒潰れ面積だけなら大差ないように感じます。Findはこの暗さでも結構キツイので、これ以上暗いところなら全く撮れなさそうです。

低照度+望遠

いずれもペリスコで撮影。Findは3x望遠です。一番左のX200Uですが、3枚中2枚は手ブレやピンボケが見られました。この写真は比較的まともですが、拡大してみると微妙にブレています。詳しくは後述しますが、X200Uのペリスコは手ブレやピンボケが多発するという報告が多数あり、いろいろと問題がありそうです。

HDR・レンズフレア比較(広角)

X200Uはやや暗めで、照明が白飛びしていない代わりに黒潰れ面積が多くなっています。黒潰れに関してはX100Uが圧倒的に少ないです。X100Uのレンズフレアは1年間酷使した端末なのでコーティングの劣化はありそうです。Find X8Uは去年よりもだいぶマシになっている印象です。

HDR・レンズフレア比較(超広角)

やはり超広角に関してはX200Uが強い・・・と言いたいところですがここに関してはX100Uの方が良いかもしれません。Findはこの2機種に比べると明らかに劣るように感じますね・・・。

低照度その3

かなり暗い場所で撮影。この中で一番良いのはPura70Uに感じます。次点でX100U。Findはすごく暗い場所では厳しいですね。X200UはやはりX100Uより低照度性能は低下している印象が強いです。それにしてもvivoは空が青色、OPPOは緑色、Huaweiは赤色と、空の色が各社のコーポレートカラーになっているのは面白いですね。

HDR比較

HDRは各社似たようなものに感じます。X200UはHDRにおいては結構よく感じます。Pura70Uがこの中では一番良くないですね。Findは全体的に暗めです。

望遠+HDR比較

各社の特色が出てとても面白いです。X200UとX100Uでそんなに違いがないと思記や結構違いますね。

テレマクロ最短撮影距離

X100UとX200Uのテレマクロ最短撮影距離はほぼ同じくらいです。Findはf値を見る限りメインカメラに切り替わってしまったようですが、だいたいこれくらいです。割と簡単にメインカメラに切り替わってしまうのはちょっと困りますね。Puraは他に比べてセンサーサイズが小さいので、寄れますがあまり利点はありません。

花の色

この中ではPuraの色味が個人的には一番好きですね。次点でFind。vivoは少しコントラストが強すぎて、赤色の部分が破綻しているように見える箇所が散見されます。

10x望遠+木

やはりFindが一番良く感じます。vivoは望遠の解像度に関してはX100も200も同じように感じます。Puraはセンサーサイズが小さいので良くないです。

望遠各倍率

1x(23mm)前後

1.5x(35mm)前後

2x(46mm)前後

2.5x(58mm)前後

3x(70mm)前後

3.5x(82mm)前後

3.7x(85mm)前後

10x(230mm)前後

30x(690mm)前後

50x(1150mm)前後

総評

今回は2社の3機種を比較しました。まず言えるのはこの3機種はいずれも非常に高いレベルにあるということ。現状、この3機種を大きく上回るような機種はまず存在していないと思います。どの端末を買ってもカメラ性能には満足できると思います。逆にこれらの端末で満足できない人は一眼レフでも買いましょう。

X200 Ultraについて

まずは個人的に今年一番かなと予想していたX200 Ultra。この機種の革新的なところは従来のスマホカメラでは当たり前だった23mm前後の広角を廃止し、超広角の強化とメインカメラの35mm化をしたことです。これはかなり思い切ったなと思います。確かにこれまでNubia(ZTE)のスマホでメインカメラ35mmの端末はありました。しかしセンサーサイズが小さく、なおかつソフトウェアに定評がないメーカーでしたので評価が難しいところでした。しかしソフトウェアに抜群の信頼感があり、これまでスマホカメラ界の王者の一角として君臨していたvivoがこのカメラ構成に踏み切ったのは正直驚きでしたね。使う前は35mmの方がよく使うし、これは絶対35mmの方がいいと思っていたのですが・・・。実際使ってみると、これまで10年以上23mm前後がメインのスマホを使ってきたこともあり、35mmにはなかなか慣れることができませんでした。そのため超広角のクロップで撮ってしまうこともしばしば。これでは宝の持ち腐れかもしれません・・・。

X200 Ultraの評価ですが、まず35mmのメインカメラは、従来の23mmに比べてセンサーサイズがダウン(1インチ→1/1.3インチ)したこともあり、X100 Ultraと比較すると低照度性能は低下しています。とはいえ十分に実用できる範囲で、この程度であればほとんど問題はないと思います。一方、超広角は大幅な強化が行われ、1/1.3インチに超広角にしては珍しいOISと、恐らくスマホ史上ダントツ最強の超広角カメラが誕生しました。実際使ってみても本当に凄いです。広角が35mmとなり超広角を使う機会が増えましたが、ある程度ズーム耐性もあり、通常の広角倍率である23mm程度では拡大しない限りデジタルズームであることを気にすることはありません。

バグまみれのX200 Ultra

X200 Ultraに関しては大量のバグが報告されています。私も2つ、3つ発見して、ずいぶんバグ多いな・・・と思ったら、次から次へと新しいバグが報告されており、本当にどうしようもない事態になっています。本当にお粗末なバグが多く、ろくにデバッグもせず出荷したものと思われます。これまでのvivoでは考えられない事態です。vivoではX200 Ultraを最後にUltraの名を冠したスマホが出なくなるという噂もありますが、もしかしたらこれまでカメラ開発を行っていた人たちがいなくなってしまったのかもしれません。そうでもないとこんなスマホがvivoから出てくることはありえない・・・と私は考えています。

まずは1つ目のバグ。

バーストではなくシャッターボタンを連打した時、2回~3回に一回はシャッターが切られず、コマ落ちしてしまうというバグ。vivoの場合撮影後に重い処理が入るのでX100U以前も重かったりすることはありましたが、それでもシャッターが切れていないということはありませんでした。動体を撮る場面においてこれはかなり致命的なバグです。今後のアプデで修正を切実に希望します。

恐らく連写バグの一環でこういったバグも報告されています。連写時に撮影後の処理が中途半端なところで終わり、明らかにおかしい画質になり、なおかつEXIF情報も記録されないという事象です。こういった連写のバグ自体はX100Uにおいても発生していました。連写するとたまに異常に白飛びしている写真が撮れることがありました。しかしX100Uはどうやらアプデで修正されたようで、現在では起きなくなっていると思います。X200Uも早いとこアプデが欲しいところです。

続いて紹介するのはこちらのバグ。

X200Uで空を撮影し、さらにそこから加工でハイライトを-100にしたとき、空にかなり大規模なノイズが出現しました。無加工の画像であれば大丈夫・・・と言いたいのですが、よく目を凝らすとはっきりとノイズが見えており、これはちょっと・・・ですね。なぜノイズが発生するのかはよく分かりません。これはどうやら諧調飛びという現象らしく、恐らくはソフトウェアに起因する現象のようです。X200Uの場合、雲のない青空を撮影すると諧調飛びが起こりやすく、ひどい場合は無加工でもはっきりと確認できるほどの状態です。

続いて3つめのバグです。

私の環境では再現できませんでしたが、X200Uのペリスコは明るい場所でも手ブレしやすいという情報が数人のユーザーから寄せられています。事実ならば結構大きな問題です。元からvivoのペリスコは動体の被写体でブレやすいというのはありましたが、動体でもないのに手ブレしてしまうというのは由々しき問題ですね・・・。

続いてはこちら。超広角かつプロモードの場合、ノイズリダクションがおかしくなりノイズが多く発生します。

X200 Ultraの総評ですが、総じて「残念」という感想です。X60Pro+からvivoのフラッグシップは欠かさず購入している私ですが、vivoを買ってここまで残念だと感じたのは初めてです。まあ期待値が必要以上にとても高かったというのもあるのですが、X100 Ultraと比較しても超広角以外で優位性はほぼありませんし、肝心の35mmメインカメラはセンサーサイズを小さくした影響か、23mmで1インチセンサーを積んだ2機種のデジタルズーム35mmと比較しても明瞭な優位性はないという結論に至りました。結局超広角~22mmまでは大きく強化されたものの、23mm~34mmは大きく弱体化、35mm以降は(RAWや星空モードなど以外で)X100Uとほぼ変わらず、ペリスコもほぼ同等、そこにいくつかの、X100Uにはなかった致命的なバグが乗っかった端末というのが現時点での感想です。現時点ではX100Uより下の評価とせざるを得ません。今後アップデートで改善されることを強く望みますが、発売から一か月経った5/31時点においてもカメラ関係のアップデートが1回も来ていないのは気になるところです。vivo好きなのでこのまま終わってほしくないのですが・・・。もし現時点でX200 Ultraを買おうとしているならば考え直すことをオススメします。現時点ではとても他人にオススメできるスマホではありません。これまでvivoをさんざん愛用している私が、まさかこんなことを言うと思いませんでしたが、35mmにするという結果的に誤った判断、さらにソフトウェアはバグまみれの状態で世に出すなんて、vivoは終わってしまったかもしれません・・・。

Find X8 Ultraの評価

カメラについて言及する前に、まず言いたい。Find X8 Ultra(Color OS)のUIや機能はとても、とてもとても使いやすく機能が豊富です。間違いなく大陸版の端末の中ではダントツで1番使いやすいのがOPPOです。個人的に特に気に入っているのは動画のリアルタイム翻訳。この機能はvivoにもあるのですが、日本語→中国語への片道翻訳しかできません。一方のOPPOは早い段階で中国語→日本語にも対応。さらについ最近、英語など多言語から日本語への翻訳も対応しました。海外の動画や生配信(特に発表会)などを見る私にとってはこれが実に神機能です。これ以外にも

そしてカメラ。ハードウェア面においてはFind X7 Ultraから大幅な強化はありません。しかしながらソフト面においてはゆっくりながらも確実に前進しているのを感じます。昨年世代(Find X7 Ultra)はvivo以下という印象でしたが、Find X8 Ultraでは課題だった低照度性能がやや改善。強みだった望遠の解像度にもさらに磨きがかかり、かなり強いカメラスマホになりました。ただしvivoとは正反対に超広角は弱体化。さすがに1/2.76インチのJN5では、せいぜいミドルレンジ並みの写真しか撮れません。これで超広角がFind X7 Ultraから変化なし(LYT-600)だったら迷いなく今年最強と断言できたのですが、この点がとても惜しいと感じます。とはいえ超広角以外においては最高峰クラスと言っても良いと思います。超広角をほとんど使わない人は迷わず買うべき端末です。

vivoと比べて、低照度性能は劣ります・・・と言いたいところですが、X200 Ultraでセンサーサイズが小さくなり、昨年世代と比べると差は大幅に縮まっています。望遠はどっこいどっこいと言いたいところですが、X200 Ultraは手ブレしやすく、特に動体の被写体がかなり撮りにくいです。一方Find X8 Ultraは連写性能、手ブレ性能ともにX200 Ultraを大きく上回り、なおかつ解像度もX200Uと変わらないかやや優位なので、望遠の性能はFindに分があると思います。超広角は前述の通り大幅に劣ります。さすがに1/1.3と1/2.7では比べ物になりません。

Find X8 Ultraの総評ですが、個人的な感想としてはX200 Ultraより上だと思います。高画素撮影モードでバグが発生したりすることもあるという情報もありますが、私は高画素撮影モードを使わないので全然問題ありませんでした。少なくとも現時点でノーマルの撮影モードでこれといったバグは確認できていません。個人的に重視している動体の撮影性能は最高で、飛行機や新幹線など動きの速い乗り物でもかなり良く撮影できます。「大陸版しかないから・・・」という理由で買うのを躊躇っているならそれは結構勿体ないと思います。なぜなら大陸版ColorOSはとても使いやすいからです。もちろん技適などは無いのでその点留意する必要はありますが、使いやすさだけならグローバル版と遜色ない程度だと思います。万人に使いやすい、かつカメラも最強クラスの端末として、Find X8 Ultraはかなりオススメできるスマホの1つになると思います。

今後の展望

噂によるとvivoは来年以降Ultraの開発をやめるとも言われています。これは従来のProがUltra並みの性能になるのか、純粋にUltraが消えるのかは不明ですが、X200Uの体たらくを見るに、Ultraの廃止は正解だと思います。まずは建て直しが必要だと思います。

OPPOはX7Uで弱点だった低照度が若干改善され、従来からの強みだった望遠がさらに強化され、順調にどんどん強くなっています。これは来年以降もかなり期待できますね。

6/11にはHuawei Pura80系列の発表が予定されていますが、今年は今のところHuaweiが一番強いのではないかという公算が大きくなっています。Pura70Uでは望遠が他社に比べてとても弱く、どうにもならないレベルでしたが、噂では1/1.3インチと非常に大型のペリスコープレンズを搭載するようです。メインカメラはPura70Uで十分強いので、この2つが合わされば相当強いカメラになる可能性は高いです。

vivoが没落しUltraの開発をやめるという噂もあるので、来年以降どのメーカーが一番強いのか全く読めません。今後は群雄割拠の時代になっていく予感がします。

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この記事を書いた人

趣味のサークル「進電舎」サークル主です。もともとは鉄道が好きでしたが、そこから貨物列車へ興味を持ち、今では貨物列車の同人誌を執筆しています。この他にもバス、飛行機、競馬、競艇、アマチュア無線、ガジェットなど、「広く浅く」趣味を楽しんでいます。おかげで1日が24時間ではとても足りません。

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