【2022年ダイヤ改正】JRグループダイヤ改正の注目点を詳しく解説!

2022年3月12日にJRグループはダイヤ改正を実施します。今回は12月17日に発表された各社のプレスリリースを基に、ダイヤ改正でどう変化するか、詳しく解説していこうと思います。今回のダイヤ改正は、やはりコロナの影響もあり、去年に引き続き「減便」「廃止」という言葉が目立ちます。特に新幹線や特急列車などにおいて減便が目立つダイヤ改正となりそうです。

目次

JR北海道

あわせて読みたい

キハ283が引退へ。特急おおぞらは全列車キハ261に

これまで特急おおぞらとして活躍してきた、キハ283がこの改正で引退となります。トンネル火災の後は減速運転を余儀なくされ、構造が特殊なことも災いして、先輩のキハ281やキハ183より先に引退となりました。ここ数年で徐々に廃車が進行しており、2021年のダイヤでは3往復となっていましたが、この2022年改正でついに引退。これにより特急おおぞらは全列車がキハ261での運転となります。また、特急おおぞらは閑散期、最小で4両編成となります。

H100を追加投入・キハ40を置き換えへ

年々増備されているH100がさらに追加投入され、キハ40を置き換えます。新たに根室本線の新得~釧路間でも運転を開始し、いきなり全列車をH100に置き換えます。また、石北本線においてもさらに増備されるようです。これによりキハ40の廃車が進行すると思われます。これまでは原型エンジンを搭載した車両を中心に廃車されていましたが、エンジンを換装した車両(1700番台)についても置き換えが進んでいきそうです。

札沼線に新駅・駅名改称も

札沼線に新駅「ロイズタウン駅」が開業します。この駅は(現)石狩太美~あいの里公園駅の間に開業します。この駅の近くにはロイズの太美工場があり、ここに工場直売店などがあり、ここへのアクセスを目的とした新駅のようです。また、これと一緒に石狩太美駅が太美駅に、石狩当別駅が当別駅にそれぞれ改称されます。

7駅が廃止

毎年毎年行われている駅の廃止ですが、今年は7駅が廃止されます。廃止されるのは函館本線の池田園、流山温泉、銚子口、石谷、本石倉駅の5駅、根室本線の糸魚沢駅、宗谷本線の歌内駅の合計7駅となります。中でも注目なのは流山温泉駅。開業は2002年と新しく、前述のロイズタウン駅が開業するまではJR北海道で最も新しい駅でした。かつては駅前に200系新幹線が保存されていましたが、今は撤去されています。こういった21世紀に開業した駅が廃止になるのは極めて珍しいことです。

その他

・ライラック38号・39号が臨時列車化

・札沼線、夕方を減便しパターンダイヤ化

・宗谷本線の東風連駅が1.5km移動、「名寄高校駅」に改称

・22本の列車を2両から1両に 土日11本減便 

JR東日本

あわせて読みたい

「つばさ」が全車指定席に 山形・秋田新幹線の特急料金見直し

山形新幹線「つばさ」が全車指定席となります。これには賛否両論あると思います。私は自由席派なので不便になるなあというのが正直なところです。また、これと一緒に秋田新幹線、山形新幹線で特急料金の見直しが行われます。これまでの指定席料金よりは安くなりますが、自由席料金と比較すると高くなります。

新幹線で大幅な減便・臨時列車化

「はやぶさ」13本、「やまびこ」16本、「こまち」2本、「なすの」1本、「とき」4本、「たにがわ」2本、「かがやき」4本が臨時列車化され、「なすの」1本、「たにがわ」2本が廃止となります。特に東京~仙台間「やまびこ」の減便が目立ちます。この減便により、東京~福島間を単独で運転する「つばさ」が増えます。また、東京~盛岡間で単独運転をする「こまち」ができます。

宇都宮線・相模線・日光線にE131系投入 相模線205系引退へ

E131系がさらに追加投入され、205系を置き換えます。相模線ではすでにE131が営業運転を開始しているところですが、この改正で全列車がE131系へ置き換え、205系は引退となるようです。

特急列車の減便・臨時化・運転区間短縮

まず特急「いなほ」は、新潟~秋田間を走るいなほ5・10号の酒田以北が臨時列車化されます。「いなほ」に関しては、一部列車がグリーン車なしの4両編成となります。恐らく「しらゆき」用の編成がいなほに充当されるのではないかと思います。次に「しらゆき」1往復、8号・9号が廃止となります。さらに特急「ときわ」の上下6本が廃止、3本が運転区間短縮となります。また、新宿~松本の「あずさ」の2往復が運転区間短縮となり、新宿~甲府の「かいじ」になります。下り「はちおうじ」の1本が臨時化、1本が廃止となります。そして成田エクスプレスの一部列車は、池袋・大宮発着だった列車が新宿発着になり、大船発着だった一部列車が東京発着になります。あとは「スワローあかぎ」下りの2本が臨時列車化となります。

グリーン車、グランクラス値上げ

これはダイヤ改正とはまた別ですが、グリーン車とグランクラスが値上げされます。値上げ幅は最大で1400円程度で、結構大きい値上げとなります。金を取れるところから取る作戦でしょうね。

直通運転取りやめ

中央線では朝夕に武蔵五日市・高麗川発着の中央線快速が運転されていましたが、これが廃止になるようです。また、相模線でも朝夕運転されていた八王子発着の列車がなくなり、全列車が橋本止まりとなるようです。それから、宇都宮線の宇都宮~黒磯間では、グリーン車を連結した列車が消滅し、下りの一部を除いて首都圏方面へ直通する列車がなくなるようです。

首都圏エリアで減便

首都圏の通勤路線において、朝夕のラッシュ時間帯においても、昼間の時間帯においても減便されるようです。朝のラッシュ時間帯に減便が予告されているのは東海道線、横須賀線、山手線、中央線快速、中央総武緩行、宇都宮線、高崎線、京浜東北線、常磐線快速、常磐緩行線、総武快速、南武線、横浜線、青梅線、京葉線と、ほぼすべての路線において減便が予告されています。首都圏の朝ラッシュは本当に大混雑でギリギリのイメージがありますが、大丈夫なのでしょうか。

八高線・川越線の209系3100番台引退・ワンマン運転開始

八高線・川越線(八王子~川越)間を走っている209系3100番台(ハエ71、ハエ72)が引退し、209系3500番台・E231系3000番台に統一されます。3100番台の引退時期は「2021年度中」となっています。また、これによりダイヤ改正でワンマン運転が開始されるようです。

常磐線特別快速が大幅減便

主に昼間に運転している常磐線の特別快速が大幅減便され、運行本数が改正前の6往復から2往復まで削減されます。また、常磐線快速はこれ以外にもラッシュ時間帯に減便が行われ、列車両数の削減も行われるようです。

快速「信越」「あがの」廃止

快速「信越」はかつての快速「くびき野」の流れを汲む列車で、直江津~新潟間で運転されています。2021年改正まで「らくらくトレイン信越」「おはよう信越」として運転されていた列車で、2021年から「信越」という列車になったのですが、列車名が変わってから1年で廃止となります。車両は「しらゆき」用E653系4両編成で、乗り得列車の1つでした。ダイヤ改正後は列車名がなくなり、直江津~長岡間に短縮されたうえで、車両がE129系になるようです。快速「あがの」は新潟~会津若松間を磐越東線・磐越西線経由で運転していましたが、こちらも廃止となるようです。

その他

北上線「平石」「矢美津」駅が廃止

石巻線・磐越西線で白紙改正を実施

仙台地区で22本の普通列車を減便

E7系を追加投入・E2を置き換えへ

常磐線快速は土浦駅での乗り換えが増加・土浦以北は5両編成が増加

JR東海

あわせて読みたい

中央西線に315系デビュー。全列車8両化へ

中央西線に315系がデビュー。何編成投入されるのか現時点では不明ですが、2021年12月20日現在で4編成がすでに出場しています。さらにこれに伴い、現在4両~10両で運転されている中央西線ですが、315系で運転される列車以外も中央西線の普通・快速列車がすべて8両になります。恐らく211系・313系は4+4、あるいは3+3+2のような組成で運転されると思われます。また、10両がなくなり朝の時間帯の輸送力が低下することから、朝ラッシュに3本を増便するようです。東日本・西日本は減便一辺倒の中、増便してくるのはさすが東海といったところですね。そして、315系の増備により、211系が廃車されると思われます。将来的に中央西線はすべての列車が315系になるようなので、比較的車歴の浅い313系がどこへ転属するのかも注目ですね。

静岡地区 土休日のホームライナーを廃止

現在、土日に6本運転しているホームライナーがすべて廃止となります。この中には、18きっぱー御用達の「ホームライナー浜松3号」も含まれます。この列車は沼津を18:31に出発し、浜松到着後はそのまま豊橋行きになる列車でした。平日はおそらく運転を継続するものと思われますが、平日も何かしらの変化があるかもしれません。また、ホームライナーの運用と関連している、浜松~豊橋間の373系列車についても変化があるかもしれません。廃止は残念ですが、18きっぷシーズン以外では、ホームライナー浜松3号もガラガラでしたので、妥当と言えるかもしれません。

中央西線のホームライナーが大幅減便

現在313系8000番台・383系で運転されている中央西線のホームライナーの運転が縮小、上りは3本から2本へ、下りは5本から2本まで削減されます。また、ホームライナー中津川が廃止となり、すべての列車が名古屋~瑞浪間の運転となります。

その他

特急名称から「ワイドビュー」が消滅

関西線区間快速の停車駅が増加。通過駅が2つのみに

終電繰り上げ・名古屋駅0:20大府行きが廃止

車いすスペースを増設したN700Sが固定運用に

のぞみの所要時間短縮

東海道新幹線の乗り継ぎ改善

JR西日本

あわせて読みたい

山陽新幹線減便

「さくら」4往復を臨時化、「こだま」6本、「ひかり」1本の運転区間を短縮。主に博多~広島間での減便になります。

北近畿特急と「くろしお」が全車指定席に

北近畿方面の特急「こうのとり」「きのさき」「まいづる」と、紀伊半島方面の特急「くろしお」は全席指定になります。また、特急サンダーバード、しらさぎについても指定席が1両増加します。全席指定席にするということは実質的な値上げになりますし、近くに迷惑客が来ても移動するのにためらわれるので、個人的にあまり良いことだとは思いませんがね・・・。

関西エリア大規模減便

関西エリアの各線において、昼間の時間帯を中心に大幅な減便が行われます。中でも顕著なのが、昼間の時間帯において草津~米原間の新快速が毎時2本から1本に削減されます。このほかにも、湖西線の近江舞子~近江今津、嵯峨野線の亀岡~園田、加古川線の加古川~厄神、姫新線の姫路~播磨新宮、和歌山線の王子→高田、桜井線の奈良~桜井、片町線(学研都市線)の同志社前~木津、草津線の草津~貴生川において、昼間の列車が毎時2本から1本へ削減されます。これはかなり大ナタを振るってきましたね・・・。かなり厳しい改正です。また、これ以外にも昼間の東海道線普通列車の京都~高槻間、須磨~西明石間、大和路線の柏原~王子間、阪和線の熊取~日根野間、日根野~和歌山間など、多くの路線で大規模な減便が予告されています。

関西エリア以外での大規模減便

紀勢本線 箕島~御坊間 毎時2本→1本

和歌山線 五条~粉川 平日19本区間短縮・廃止

福知山線 新三田~篠山口

山陰本線 浜坂~鳥取 土休日1往復・平日2往復削減

山陰本線 岡山~糸崎間 区間列車含め17本削減(快速サンライナー廃止分を除く)

境線 米子~境港 土休日1往復・平日3往復削減

山陰本線 浜田~益田 2往復削減

山陰本線 出雲市~浜田 平日7本、土休日上下計8本運転取りやめ

山陰本線 米子~出雲市 平日8本、土休日5本運転取りやめ

山陰本線 鳥取~米子 平日8本、土休日6本運転取りやめ

山陽本線広島地区 平日を中心に十数本の運転区間を短縮・運転取りやめ

山陽本線山口地区 5本の運転取りやめ・6本の運転区間短縮

呉線 呉~広間で昼間毎時1本減便

可部線 夕方の時間帯を大幅削減 広島~緑井間で少なくとも6本減便

美祢線 2往復の削減・最終列車を1時間以上繰り上げ

山口線 6本の削減 1本の区間短縮

山陰本線 長門市~小串 1本削減

特急列車の臨時化

サンダーバード3往復、しらさぎ(加越系統)1往復、くろしお3往復、こうのとり3往復、きのさき1.5往復、はしだて1本、スーパーはくと1往復、やくも3往復が「利用が見込まれる時期に運転」としています。プレスリリースでは前向きな表現になっていますが、実質的な臨時化による本数の削減になります。プレスリリースではコロナで大幅減便していた時期との本数を比較し、運転本数が増えたという誤解を招くような書き方もされており、かなり悪意ある書き方に感じます。

おおさか東線から201系が撤退 221系に

現在、201系の置き換えが進行中で、ついにおおさか東線から201系が撤退するようです。東海道線に225系を投入し、余った221系を奈良へ転配、その221系で201系を置き換えているようです。今後は関西本線においても、221系がどんどん増えてくるのでしょうか。

快速サンライナー廃止

岡山~福山間を運転していた、快速サンライナーが廃止となります。現在は平日7.5往復が運転されていましたが、すべて廃止です。快速サンライナーは1989年に誕生。当初は115系・213系で運転されていましたが、1992年に専用の117系が導入され、のちにサンライナーの専用塗装になりました。そして最盛期は毎時2本も運転されていましたが、2009年から削減が開始され、昼間の時間帯の運行がなくなり、専用塗装の117系も順次黄色一色へ塗り替えられました。2019年には朝の時間帯も運転がなくなり、2021年ついに廃止となります。

その他

227系の運用範囲は新山口まで拡大

可部線増結、4両編成で運転する列車を拡大

JR四国

あわせて読みたい

高徳線と鳴門線 昼間にパターンダイヤを導入

高徳線の徳島~板野間および鳴門線の池谷~鳴門間でパターンダイヤを導入します。おおむね9時~15時台がパターンダイヤとなり、2本は運転区間を拡大します。

夜間帯を中心に本数削減

深夜帯の快速マリンライナー1往復廃止

高徳線で1本運転取りやめ

土休日のみ予讃線・土讃線でそれぞれ1往復運転取りやめ

高徳線5本、土讃線1本、予讃線1本で運転区間短縮

特急「しまんと」1往復削減(南風との併結列車)

深夜帯のいしづち2本、しおかぜ1本を区間短縮

その他

モーニングExp高松が平日運転から毎日運転に

宿毛発高松行きの「しまんと」消滅。高知で運用分断し高知出発46分繰り上げ

特急「うずしお」の停車駅を大幅見直し

JR九州

あわせて読みたい

その他

・九州新幹線 朝・深夜帯の時刻変更・停車駅見直し・区間短縮

・福間駅に特急列車の停車本数が増加

・折尾駅の高架化が完成

JR九州は昨年の改正で大規模な本数削減を行ったということもあり、今回のダイヤ改正では大きな減便はなさそうです。プレスリリースにも「実際に運転する本数に変更はありません」と書かれています。

JR貨物

あわせて読みたい
エラーページ | JR貨物 日本貨物鉄道株式会社 JR貨物のエラーページについてのページです。このページは存在しません

関東~関西に新たなブロックトレイン新設

ダイヤ改正

越谷タ~姫路貨物間で新たなブロックトレイン(貸切コンテナ列車)の運転を開始します。越谷~百済間は下り2067レ、上り2066レとして運転し、26両中20両程度をブロックトレインにするとしています。下りは百済で継走し、82レ~81レで姫路貨物に、上りは吹田タで継走し、吹田までは86レとなります。どの会社のブロックトレインになるかは不明ですが、最近の動向を踏まえると福山通運か西濃運輸のどちらかになりそうな気がしますね。

その他

65レ・2068レが東京タ~神戸タ→東京タ~大阪タに

E&Sになった南福井駅への停車列車増加

広島タ~東京タ間での大型コンテナ輸送枠増加(62レ、1052レ、5082レ)

盛岡~安治川口の福山便と仙台港~吹田タの西濃便が一部時刻変更し速達化

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

趣味のサークル「進電舎」サークル主です。もともとは鉄道が好きでしたが、そこから貨物列車へ興味を持ち、今では貨物列車の同人誌を執筆しています。この他にもバス、飛行機、競馬、競艇、アマチュア無線、ガジェットなど、「広く浅く」趣味を楽しんでいます。おかげで1日が24時間ではとても足りません。

目次