2023年春JRグループダイヤ改正の概要発表!どこがどう変わるのか徹底的に解説!

2022年12月16日、JRグループ各社が2023年春のダイヤ改正の概要を発表しました。この記事では各社のプレスリリースから主な改正内容を抜き出し、そこから読み取れることを詳しく解説します!

目次

JR北海道

プレスリリースのリンク→https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/221216_KO_kaisei.pdf

特急オホーツク、大雪をキハ183からキハ283へ!キハ183は引退へ・・・

もともと特急「おおぞら」用だったキハ283は、2022年春で一旦すべての定期運用から離脱しました。廃車される車両もあった一方、半数程度の車両は引き続き車籍を有する状態で、石北本線を中心に試運転が行われるなど去就が注目されていました。そしてついに2023年春より、1年ぶりに定期運用に復帰し、特急オホーツク、大雪の全列車を担当することになったようです。本来はキハ261で置き換える予定だったのかと思いますが、キハ261の投入が間に合わなかったのでしょうか。もしかしたら数年間限定のショートリリーフ的な運用になるのかもしれませんね。

キハ283といえば特急「おおぞら」時代には最高時速130キロかつ振り子装置を搭載しており、キハ183に比べて大幅に所要時間を短縮しましたが、今回の石北特急では、所要時間の短縮が最大でも7分(旭川~網走間)とかなり控えめになっており、高性能車両とはいえども本来の能力をフルに発揮することはなさそうです。

また、これに伴いオホーツク・大雪のグリーン車が廃止となり、1両短くなって3両編成になるようです。それまで運用されていたキハ183はどうやらこれですべての定期運用が無くなるようです。ただしダイヤ改正後も臨時列車として道内各地への運転が予定されているようで、改正後もしばらくは走っている姿が見れそうです。

H100系を富良野線に投入

道内各地で投入が進むH100系ですが、このダイヤ改正では富良野線に投入されるようです。富良野線のすべての列車がH100になるようです。現在富良野線では主にキハ150が運用されていますが、このキハ150は他路線のキハ40を置き換えるために転属するのか、あるいは廃車になるのか気になるところですね。

【2023年5月20日】737系デビュー!

ダイヤ改正より後になりますが、5月20日に737系が室蘭本線でデビューするようです。主に東室蘭~苫小牧間で運用され、キハ143を置き換える模様です。すでに日立車両から第一陣が甲種輸送されており、今後試運転などを経てデビューすると思われます。737系は2ドア、2両固定編成の車両で、車内はロングシートとなっています。

【2023年3月末】留萌本線 石狩沼田~留萌間が廃線

留萌線の一部が廃線となります。今回廃線になるのは石狩沼田~留萌間のみですが、深川~石狩沼田間も2026年3月末での廃線が決まっています。留萌線は2016年には留萌~増毛間が廃線となっており、どんどん廃線が進められています。北海道ではこれ以外の路線についても廃線が検討されており、厳しい状況です。

JR東日本

プレスリリースのリンク→https://www.jreast.co.jp/press/2022/timetable/

上越新幹線の最高速度が275km/hへ・E7系統一へ

上越新幹線の最高速度が現在の240km/h→275km/hとなるようです。また、車両もE2系が撤退しE7系のみとなるようです。これにより大宮~新潟間では最大7分所要時間が短縮されます。この計画は2019年からスタートしたもので、防音壁のかさ上げ工事などが行われていました。E2系は2022年のダイヤでは8.5往復に使用されていましたが、このダイヤ改正で上越新幹線からは撤退となり、東北新幹線でのみ運用となるようです。

特急草津、あかぎにE257系投入!特急草津は特急草津・四万へ

高崎線などの特急草津、あかぎにE257系が投入され、定期列車はすべてE257になるようです。これにより従来運用されていた651系は置き換えとなるようです。なお、プレスリリースには

「※5 両編成(普通車のみ)で、窓側に電源コンセントを設置しています。なお、臨時
列車等は、コンセントを設置していない車両で運転する場合があります。」との記載があるので、しばらくは臨時列車などで651系が残る可能性もあるかもしれません。また、意図はよくわかりませんが、特急草津は「特急草津・四万」になるようです。この投入されるE257はもともと千葉地区で運用されていたE257系5500番台(元500番台)と思われ、現在OM51~OM55編成の5編成があります。ただしこのうちOM53~OM55の3編成は豊田常駐となっており、実質すぐに使えるのは2編成のみとなります。果たして車両が足りるのか不安ではありますね。

その他

・快速アクティー廃止

・快速アテルイ廃止

・伊東線で4両編成を運転(209系転用か?)

・青梅線(青梅~奥多摩)ワンマン化

・ホリデー快速おくたま 青梅~奥多摩間臨時列車化

・ホリデー快速あきがわ廃止

・スペーシアきぬがわ廃止→スペーシア日光へ

・特急湘南の増発

・平日の運行本数を124本削減

JR東海

プレスリリースのリンク→https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000042444.pdf

特急「ひだ」定期列車の全列車をHC85へ

増備が続いているHC85ですが、ついにひだの定期列車のすべてがキハ85からHC85に置き換えとなります。「定期列車は」とあるので、臨時列車はキハ85で運転する可能性がありますが、ひとまず「ひだ」のHC85化が完了する模様です。「南紀」については言及がないのでキハ85のままだと思いますが、近いうちに置き換えられるでしょう。また、これに伴い大阪へ乗り入れるひだ25号、36号もHC85となります。車両置き換えのタイミングで廃止になるのではないか?と噂されていましたが、どうやらひとまずは存続するようです。また、富山駅に乗り入れるひだも全列車がHC85になる模様です。

東海道新幹線関連

まず「のぞみ」の定期・臨時列車の運行順序を入れ替え、定期列車の発車間隔ができるだけ均等になります。平日など臨時列車が少ないときはありがたいですね。また、これに関連して名古屋駅でのぞみ→こだまへの接続が改善されます。これまでは比較的混む博多からくるのぞみが最速の接続列車でしたが、これが新大阪始発ののぞみに変更になるようです。これはありがたいですね。また、夕方時間帯には「ひかり」との接続も改善されます。さらに運行本数に変更はないものの、夜の「ひかり」の停車順序を入れ替え、これまで浜松に停車していたひかり664号が豊橋に停車し、豊橋に停車していたひかり522号が浜松停車となるようです。なぜか豊橋駅の利便性がかなり向上するダイヤ改正となりそうです。個人的に豊橋駅はよく利用するのでありがたいですね。

JR西日本

プレスリリースのリンク

大阪駅うめきたエリアが開業

うめきたエリアはかつての梅田貨物駅の跡地の再開発プロジェクトで、うめきた新駅はそのプロジェクトの一環になります。うめきた新駅は東海道線支線(梅田貨物線)を地下化し、そこに駅を作るというもので、これまで梅田貨物線を通る新大阪、京都方面から大阪環状線に直通する特急はるか、くろしおは大阪駅を通過せざるを得ませんでした。しかしこのうめきた新駅の開業によりこれらの列車がうめきた新駅に停車するようになり、大阪から関空、和歌山方面のアクセスの改善が期待されます。

さらにこれに伴い、従来は新大阪始発だったおおさか東線がうめきた新駅に乗り入れるようです。さらにおおさか東線を走る直通快速は使用車両が321系・207系から221系へ変更、さらにJR淡路駅が停車駅に追加となるようです。このうめきた新駅は、将来的になにわ筋線の乗り入れも予定されています。

奈良線 京都~城陽が完全複線化

奈良線で本数の多い京都~城陽が完全複線化されます。奈良線は本数が多い路線でしたが、これまでは単線区間が多く、ラッシュ時に本数が増やせなかったり、快速が列車交換により所要時間が延びるなど、さまざまな問題がありましたが、ここが複線化されることにより、快速は3分程度所要時間が短縮され、新田駅の7時台上りは本数を2本増やすことができるようになったようです。

その他

・Aシート付き225系を新造、Aシート付き新快速を増発へ

・山陽新幹線の発車間隔を均等化、臨時のぞみを増発

JR四国

プレスリリースのリンク→

JR四国では大規模な改正は行われず、快速マリンライナーの時刻の一部変更以外の改正内容は発表されていません。

JR九州

プレスリリースのリンク→

九州新幹線(ほぼ)白紙改正 パターンダイヤ化

九州新幹線ではパターンダイヤが導入され、博多駅毎時01分、06分、36分に発車するダイヤに変わるようです。これまではバラバラで覚えにくいダイヤでしたから、これはまあ良いとおもいますね。

その他

・特急ソニックの赤間駅停車本数が増加

・在来線運行本数に変更なし

JR貨物

プレスリリースのリンク→https://www.jrfreight.co.jp/info/2022/files/20221216_01.pdf

うめきた新駅の開業に伴い、補機を連結へ

西日本の欄でも書いた通り、梅田貨物線が地下化されるため、梅田貨物線を走る列車はセノハチのように補機が連結される予定です。この区間は勾配が厳しく、補機の連結が必要となるようです。この区間を通るのは安治川口駅を発着する5往復のみで、うち1往復はSRCなので4往復に補機が連結されると思われます。

輸送力増強など(いずれも12ftコンテナ換算)

53レ +5個

52レ +5個

55レ +5個

54レ +5個

62レ 速達化

2067~82~81レ 速達化

2066レ +10個

65~5067レ +10個

3063レ +5個

3098~1098~4083レ +10個

3099レ +10個

駅の新設・廃止

新設

幕張豊砂駅(京葉線)

前潟駅(田沢湖線)

大阪駅・うめきたエリア

廃止

浜田浦駅(日高本線)

平津戸駅(山田線)

一部通過など

・細岡駅(釧網本線)・・・4/25~11/30のみ営業

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

趣味のサークル「進電舎」サークル主です。もともとは鉄道が好きでしたが、そこから貨物列車へ興味を持ち、今では貨物列車の同人誌を執筆しています。この他にもバス、飛行機、競馬、競艇、アマチュア無線、ガジェットなど、「広く浅く」趣味を楽しんでいます。おかげで1日が24時間ではとても足りません。

目次